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あしたのジョー

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

あしたのジョー』 は、高森朝雄(梶原一騎原作ちばてつや画によるボクシングテーマにした漫画である。

概要

講談社の『週刊少年マガジン』に、1968年1月1日号(発売日は1967年12月15日)から1973年5月13日号にかけて連載された。

巨人の星』と並んで、梶原一騎のスポ根劇画の最高傑作として評価されており、現在においても日本漫画を代表する作品の一つである。連載中の社会的反響はすさまじく、ジョーのライバルである力石徹が死んだ時には寺山修司によって実際に葬儀が行われ、よど号ハイジャック事件では、ハイジャック犯が「われわれは明日のジョーである」(原文ママ)と声明を残したことでも知られる。単行本の売り上げ部数自体は現在の人気作品に遠く及ばないが、前述の社会的反響の大きさから、「戦後最大のヒット漫画」の一つに数えられている。

ストーリー

東京浅草山谷ドヤ街に、ふらりと一人の少年が現われた。矢吹丈(ジョー)と名乗るその少年に一方的にたたきのめされたアル中の元ボクサー・丹下段平は、その動きから天性のボクシングセンスを見いだし、一流のボクサーに仕立て上げんと奮闘する。しかしジョーは、ドヤ街の子供たちを引き連れて乱行を繰り広げた揚げ句、自分に向けられる段平の情熱を利用して犯罪に手を染め、警察に逮捕されて鑑別所少年院へと送られてしまった。

ある日、少年鑑別所のジョーあてに、「あしたのために」の書き出しで始まる段平からのはがきが届く。その内容は、左ジャブの打ち方から始まるボクシング技術の講義であった。時間と体力を持て余していたジョーは、そのアドバイスに従ってボクシングの練習に身を入れるようになり、やがて自分のパンチの切れが、今までと比べ物にならないほど向上してゆくのを実感する。野菊島の東光特等少年院での、終生のライバル・力石徹との宿命の出会いを経て、ジョーは本格的にボクシングの道へと足を踏み入れることとなった。

登場人物

あしたのジョーの登場人物を参照。

TVアニメ

あしたのジョー

人気は高かったが、放映中にストーリーが原作に追いついてしまい、矢吹丈VSカーロス・リベラ戦で終了している。原作の魅力に加え、初めて監督格となった出?統の先鋭的な演出によりその名を高めた。また、矢吹丈と丹下段平の声を(元来アニメ声優ではない)あおい輝彦と藤岡重慶が担当し、そのハマリ具合の絶妙さは「彼ら以外には考えられない」と見る者に思わしめるインパクトだったため、他キャラの声の配役は大幅に変更される中で続編や劇場版においても、この両名だけは常に不動とされたほどである。しかもこれほどの好評にもかかわらず、両名とも声優業は洋画吹き替えや単発アニメを別として、ほぼ『あしたのジョー』関連のみに限られ、俳優としてのキャリアを重ねた。なお、続編『2』ほどではないにせよ、本作にも原作にないオリジナルキャラやオリジナルストーリーが随所に挿入されている。原作最後の対戦者である「ホセ・メンドーサ」は最終回で名前のみ登場している。

声の出演

主題歌

  • OP:「あしたのジョー」(作詞:寺山修司 作曲:八木正生 歌:尾藤イサオ
  • ED(〜40話):「ジョーの子守唄」(作詞:梶原一騎 作曲:八木正生 歌:小池朝雄
  • ED(41話〜):「力石徹のテーマ」(作詞:寺山修司 作曲:八木正生 歌:ヒデ夕木
※なお、再放送においてのEDは「ジョーの子守唄」に統一されている。

作品リスト

# あれが野獣の眼だ! # 四角いジャングルに生きろ # けものよ牙をむけ! # 熱きこぶしに涙をながせ! # あしたのために−その1− # 燃えろ! 左ジャブ! # 狼を裁くな! # 東光特等少年院 # 奴の名は力石徹! # 赤い夕陽に吠えろ! # 地獄の底で燃えろ! # 燃える太陽に叫べ # 宿命のリングに立て # KOゴングはまだか! # 白いマットの子守唄 # 裏切りの落日 # 嵐の中に1人 # 悲しきリングロープ # 恐怖のレバーブロー # 傷だらけの勝利 # 栄光ある小さな勝負 # まぼろしの力石徹 # あばよ少年院 # 帰えってきたドヤ街 # 野良犬の掟 # 絶望のライセンス # 明日に架ける橋 # 栄光への賭け # 明日への挑戦 # 試練のプロテスト # 翔たけプロボクサー # 輝くリングへの道 # 初勝利バンザイ # ボクサー志願 # ガンバレ! 西 # 牙をむくウルフ金串 # 怒りの大特訓 # 史上最大の6回戦 # 勝利のトリプルクロス # 白銀に誓う # 力石徹の挑戦 # 男の世界 # 残酷な減量 # 苦闘! 力石徹 # 打倒! 力石へのスェイバック # 死を賭けた男 # 嵐の前のふたり # 宿命の対決 # 果しなき死闘 # 闘いの終り # 燃えつきた命 # さらば力石徹 # 憎いあんちくしょう # 悲しみの十点鐘 # さすらいのバラード # よみがえる狼 # 傷ついた野獣 # 勝利のボディブロー # しのびよる黒い影 # 激闘のスパーリング # 投げられたタオル # 生きていた力石徹 # 最後の挑戦 # カーロス登場 # リングある限り # 明日への旅立ち # 小さな冒険旅行 # 仕組まれた八百長 # 牧場の子守唄 # 気になるあいつ # 無冠の帝王カーロス # 帰えれ、輝くリングへ # よみがえるクロスカウンター # 今日からの出発 # リングの魔術師カーロス # 燃える挑戦状 # 男の闘い # 死闘カーロス対矢吹丈 # 燃えろ 遠く輝ける明日よ!!

最高視聴率

  • 本放送時:29.2%(1970年10月14日放送 第29話「明日への挑戦」)
  • 再放送時:31.6%(1980年3月13日放送 第13話「宿命のリングに立て」)※日本テレビ、18:00-18:30放映
ビデオリサーチ調べ・関東地区)

あしたのジョー2

前作の続編だが、下記の再編集劇場版の続きという位置付けのためストーリーは力石との対戦後から始まり、カーロス戦までは事実上のリメイクとなっている。ただし旧作や原作にあった矢吹丈がドサ回りのボクサーになり、そこからはい上がるストーリーは省略されている。また原作にないオリジナルストーリーがふんだんに盛り込まれ、オリジナルキャラクター(須賀清など)も多数登場させている。原作が完結して何年もたってから整理しての制作なので、矛盾点もクリアされており、登場人物の足りなかった心理表現も丁寧に描かれている。特に終盤のテレビ関東による世界バンタム級1位のレオン・スマイリーとのマッチメイクや、WBA王者カロルド・ゴメスとWBC王者ホセによる王座統一戦のくだりなどは、よりリアルにプロボクシングの世界を描きたいという意図からの登場で、オリジナルの部分からは主に監督である出?統が「あしたのジョー」という作品世界をどう解釈しているか、がうかがえる。ちなみにほとんどの話数で絵コンテを担当しているさきまくら出崎統その人である。なおサブタイトルには第4話と第33話を除く残りすべてに「」が挿入されている。

声の出演

主題歌

  • OP1(〜25話):「傷だらけの栄光」(作詞・作曲:荒木一郎 編曲:後藤次利 歌:おぼたけし
  • OP2(26話〜):「MIDNIGHT BLUES」(作詞・作曲:荒木一郎 編曲:チト河内 歌:荒木一郎
  • ED1(〜25話):「果てしなき闇の彼方に」(作詞・作曲:荒木一郎 編曲:後藤次利 歌:おぼたけし)
  • ED2(26話〜):「果てしなき闇の彼方に」(作詞・作曲:荒木一郎 編曲:チト河内 歌:荒木一郎)

作品リスト

# そして、帰ってきた… # 男一匹花一輪…リングに賭けた # 地獄からの使者…矢吹丈 # その時、十点鐘は鳴った # 幻の…あのテンプルを撃て! # 吠えろ…かませ犬 # さまよえる…野獣のように # あいつが…燃える男カーロス # そして…野獣は甦った # クリスマスイブ…その贈り物は # 死闘の始まり…カーロスVSジョー # 吹雪の夜…その果しなき戦い # 丹下ジムは…不滅です # どこにある…ジョーの青春 # 誰のために…必殺ラッシュ # 遠い照準か…世界への道 # 姿を見せた…大いなる標的 # あのナックルが…烙印のメッセージ # 戦うコンピューター…金竜飛 # 俺のバンタム…減量への挑戦 # 力石の…唄が聞こえる # そして…計量の朝 # 燃える野獣と…氷 # ゴングが鳴った…悪魔のリング # 第6ラウンド…奇跡が起った # チャンピオン…そして、敗者の栄光 # ボクシング…その鎮魂歌 # ホセがいる…ハワイへ # 初防衛なるか…矢吹丈 # 偉大なるチャンピオン…ホセ # Vサイン…その意味するものは # さらば…古き愛しきものたち # アメリカから来た13人目のキング!? # カードと共に散った…あいつ # チャンピオンは…ひとり # 葉子…新たなる企て # 野性児その名は…ハリマオ # 意外な訪問者…ゴロマキ権藤 # ジャングルに…野獣が二匹 # 燃えろジョー…標的が近い # ホセ来日…闘いの日はせまった! # 衝撃…葉子の予感 # ジョー・段平…二人の日々 # 葉子…その愛 # ホセ対ジョー…闘いのゴングが鳴った # 凄絶…果てしなき死闘 # 青春はいま…燃えつきた

最高視聴率

  • 16.3%(1980年10月13日放送 第1話「そして、帰ってきた…」)
(ビデオリサーチ調べ・関東地区)

劇場版アニメ

あしたのジョー

  • 1980年3月8日公開
  • 監督:福田陽一郎
  • 製作:三協映画、富士映画、ヘラルドエンタープライズ
  • 配給:日本ヘラルド
  • 1970年のテレビアニメを力石戦まで再編集した劇場版。力石や葉子など一部のキャストを変更している(俳優を起用)。

声の出演

主題歌

  • 主題歌:「美しき狼たち」(作詞:たかたかし 作曲:鈴木邦彦 歌:おぼたけし)
  • 挿入歌:「K・O(ノック・アウト)」(作詞:村上龍 作曲:ジョー山中 歌:清水保男)
  • 挿入歌:「グッバイ・ジョー」(作詞:梶原一騎 作曲:平尾昌晃 歌:スザンナ・スー)

あしたのジョー2

  • 1981年7月18日公開
  • 製作総指揮:梶原一騎
  • 脚本・監督:出崎統
  • 製作:三協映画、ヘラルドエンタープライズ、富士映画、ちば企画
  • 配給:ヘラルドエンタープライズ
  • 前作映画の続編で、全体としてはテレビシリーズ『あしたのジョー2』の再編集。ただし、終盤はテレビシリーズと同時進行で別に描き起こされたものである。

声の出演

  • 矢吹丈:あおい輝彦
  • 丹下段平:藤岡重慶
  • 力石徹:細川俊之
  • 白木葉子:檀ふみ
  • マンモス西:岸部シロー
  • ホセ・メンドーサ:岡田真澄
  • カーロス・リベラ:ジョー山中

主題歌

  • 主題歌:「あしたのジョー2のテーマ〜明日への叫び〜」(作詞・作曲・歌:ジョー山中)
  • 挿入歌:「青春の終章(ピリオド)〜JOE…FOREVER〜」(作詞・作曲・歌:ジョー山中)

実写映画

あしたのジョー

出演

スタッフ

  • 監督:長谷部安春
  • 製作:望月利雄、守田康司
  • 脚本:馬場当
  • 企画:高木豊、桧明哉
  • 撮影:上田宗男
  • 音楽:渡辺岳夫
  • 美術:佐谷晃能
  • 編集:鈴木晄
  • 録音:片桐登司美
  • スクリプター:浮石晴
  • 照明:森年男

舞台

  • 1971年6月3日〜26日、東横ホール上演

出演

  • 矢吹丈:石橋正次
  • 丹下段平:郡司良
  • 力石徹:亀石征一郎

ビデオゲーム

  • あしたのジョー(1989年 タイトー/WAVE AC作品)
  • あしたのジョー伝説(1991年 SNK/WAVE ネオジオ作品)
  • あしたのジョー(1992年 ケイ・アミューズメントリース SFC作品)
  • あしたのジョー闘打 〜タイピング泪橋〜(2000年 SSI tristar Windows作品)
  • ボクシングマニア あしたのジョー(2001年 コナミ AC作品)
  • あしたのジョー 〜まっ白に燃え尽きろ!〜(2003年 コナミ PS2作品)
  • あしたのジョー 〜まっ赤に燃え上がれ〜(2003年 コナミ GBA作品)

エピソード

漫画

  • 本作において、梶原一騎は「高森朝雄」とペンネームを変えて原作を手がけている。これは梶原一騎の名前を用いると「巨人の星のような『熱血』スポ根もの作品である」という先入観を持たれかねない、と危惧したためであるという。ちなみに高森朝雄というペンネームは、梶原の本名・高森朝樹に由来している。
  • 当時の梶原は、原作の改変を激しく嫌うことで有名だった。それを知ってか知らずか、ちばてつやは本作の作画を引き受けるにあたり、「時と場合に応じて、こちらの方で原作に手を加えさせてくれ」と注文をつけた。担当編集者が恐る恐る梶原にその旨を伝えたところ、「手塚治虫とちばてつやは別格だ、いいでしょう」と快諾した。だが連載一回目、ちばはいきなり「話の導入部がわかりづらい」と梶原の用意した原稿を丸々ボツにし、自ら新たに第一話のストーリーを作り上げた。「好きに手を加えてくれ」と言った梶原もさすがにこれには激怒し、連載を止めるとまで言い出して大騒ぎになった(これについては編集者が梶原を説得し、最終的には事なきを得ている)。
  • 本作で最も有名な力石徹の減量エピソードは、ちばと梶原の設定確認の行き違いによって生まれたものである。ジョーと力石の初対面シーン、渡された原稿の一文を自分なりに解釈したちばは、力石の身長をジョーより頭一つ分高く描いてしまった。発行された誌面を見てそれを知った梶原は、後に話のつじつまを合わせるため、力石に過度の減量を強いたのである。
  • ジョーと力石の出会いのシーンは、ジョーがの大群に乗って少年院を脱走しようとしたところに力石が立ちはだかり、暴走する豚を片っ端から殴り倒してジョーの脱走を阻止するというものだった。
  • 連載当時、力石が試合中に死亡したのを受け、寺山修司の呼びかけで力石の葬儀が行われた。現在は実在しない漫画キャラクターの葬儀として語られることが多いが、葬儀自体はアニメ版の主題歌を歌っていた尾藤イサオがライブ形式で歌いだすなど、力石戦で人気が最高潮に達していたことをきっかけとした、ファンイベント的な要素が強かったようである。当時のこの作品に対する注目度がいかに高かったかを示すエピソードになっている。
  • 梶原が最初に作った本作の最終回は「ホセ・メンドーサに判定で敗れたジョーに、段平が『お前は試合では負けたが、ケンカには勝ったんだ』と労いの言葉をかける。ラストシーン、白木邸で静かに余生を送るジョーと、それを見守る葉子の姿」というものだった。だがその原稿を手渡されたちばは、「今まで死ぬ思いでボクシングをやってきたのに、最後の最後で『ケンカに勝った』はないだろう!」と猛反発し、「結末は自分が作る!」と梶原にねじ込んだ。連載を何本も抱えて多忙なスケジュールに追われ、ジョーの原作すら滞りがちだった(実際、連載後期はほとんどちばがストーリーを考えていたという)梶原はあっさりとこれを承諾、その結果出来上がったのが有名な「真っ白に燃え尽きた」ラストシーンであった。
  • 上述の経緯でちば自身がラストシーンを作ることが決まり、締めくくりをどうすべきか考えていた際、本編を最初から読み返していた当時の担当編集者が、「これこそあしたのジョーのテーマではないか?」と、ジョーが紀子に「ほんの瞬間にせよ、まぶしいほどまっ赤に燃えあがるんだ。そしてあとにはまっ白な灰だけが残る。燃えかすなんか残りやしない。まっ白な灰だけだ」と語るシーンをちばに差し出した。ちばはこの意見に同意し、これを基にラストシーンを作り上げた。描き上げてから5日間は何もできず、ご飯もおかゆしか食べられなくて、家族も心配していた、と週刊誌の取材に述べている。
  • 連載終了後しばらく、ちばはジョーの絵が全く描けなくなったという。また後年「今でもたまにジョーや力石のイラストを描くが、あの頃の迫力には全く及ばない」とも語っており、当時のちばがいかにジョーの連載に心血を注いでいたかがうかがえる。
  • 本作のヒットにより、日本国内のボクシング人気は爆発的に高まった。だが「過度の減量は当たり前、むしろ美徳ですらある」「精神主義重視、技術軽視」というゆがんだ風潮がボクシング界に浸透してしまったという負の面も少なからずある。
  • また純粋に「ボクシング漫画」として見た場合、とてもリアリティのある作品とは言えない面も多々あった。劇中でジョーが得意としていたクロスカウンターは、相手のパンチを食らいつつそれ以上の打撃を与える「肉を斬らせて骨を断つ」技であったが、実際のクロスカウンターは、相手の攻撃をスリッピングなどでかわしつつ同時に攻撃を加える、いわば「攻防一致」の高等技術である。また「カウンターパンチは通常のパンチの2倍以上の威力を誇る」という理論は必ずしも間違っていないのだが、クロスカウンターは4倍の、クロスカウンターをクロスカウンターで返したダブルクロスは8倍の、それをさらにクロスカウンターで返したトリプルクロスは12倍の破壊力を持つという部分は完全に梶原の創作であり、何の根拠もない(一応、検証されている。他項目参照)。他にも、ハリマオの空中回転パンチ(物理的に不可能な動きをする)や、ホセ・メンドーサのコークスクリューブロー(実在する技術ではあるが、対戦相手を一撃で廃人に追い込むほど大ダメージを与えるものではない)など、荒唐無稽な描写は枚挙にいとまがない。
  • トリビアの泉』で「力石徹は作者のつじつま合わせで死んだ」というトリビアが紹介され、ちばてつやがコメントをしている(なお、VTRの最後で力石をつじつま合わせで死なせたことに対して、ちばは『彼(力石)には申し訳なく思っている』とコメントしている)。
  • ジョーが燃え尽きるラストに関して、ちばてつやは、「子供向けには今日のリングに負けても、また明日も勝利を目指して戦い続けるジョー」「大人向けには文字通り真っ白な灰になるまで、燃え尽きるまで戦った男・ジョー」という双方の生き方を読者それぞれが感じたまま受け止めてくれればいい、と語っている。しかしながら続けて「自分の中ではこの終わりは(ジョーが死んだか否か)確実に決まっている」と発言している。更に近年では、『タイトルに「明日」と付くくらいだからジョーは死んではおらず、明日も歩き出していると思う』というジョー死亡説を否定するような発言をしている。漫画評論家の夏目房之介も、ジョーの身体が次のページ方向を向いており、リングの線も同じように途切れずに向かっていることから明日があることを意味していると解説した(『BSマンガ夜話』より)。
  • 巨人の星』に関する評論では『あしたのジョー』が比較として出されることが多く、『巨人の星』の文庫版のあとがきでも、『あしたのジョー』に触れた評論が多い。文庫にあとがきを寄せた一人は、これを『少年マガジン』連載中にリアルタイムでこの2作を読んだ世代の「悪い癖」と見なしており、あとで原作者が同一人物だと知ったショックによるものだと評論している。

アニメ

  • TVアニメ版のオープニングテーマの「ルルル〜ルルルル〜」の部分は、レコーディング中に歌詞を忘れてしまった尾藤イサオが、それをごまかすためにとっさに口ずさみ、それを聞いた寺山修司が「こっちのほうが良いよ」と気に入り、正式に採用されることになったといわれている。一方、寺山の作詞がレコーディング期日に間に合わず、窮余の策として尾藤がそのように口ずさんだものがそのまま定着した、という説もある。
  • TVアニメ版『あしたのジョー』の予告編は、本編と別のスタッフにより独自に制作されていたため、本編の内容と異なる部分が多い。例として、第22話のサブタイトルは、予告編では「さらば少年院」であったが、本編では「まぼろしの力石徹」となっていた。また、第51話放送後の次回予告「さらば力石徹」は、本来第52話にあたるところを、第42話と誤植されていた。死に番号を付けられたこの52話は、偶然にも力石の死に関するエピソードの回である。
  • TVアニメ版『あしたのジョー』『あしたのジョー2』は、韓国でも放映された。その際、ジョーを初めとする日本人の登場人物は皆韓国人という設定になり、原作で韓国人だった金竜飛や玄曹達はベトナム人に、金竜飛の朝鮮戦争に関するエピソードはベトナム戦争下のものに変えられていた。またちばてつやが韓国の漫画フォーラムに出向いた際に入手した漫画海賊版における金竜飛は日本人という設定だったとのこと。
  • TVアニメ版『あしたのジョー2』で力石戦のトラウマにより矢吹がリング上で嘔吐するシーンは光るゲロとして話題になり、後に(出?監督自身のセルフパロディも含め)いろいろなアニメ作品でパロディ化された。
  • 1994年ニッセイがテレビコマーシャルに『あしたのジョー』を起用したが、「ジョーや力石が生命保険になんか入るはずがない」というクレームが殺到し、CMは短期間で打ち切られた。他のCMでは、日清食品のジェットラ王やサッポロ飲料の梅クエン酸2000のCMにも登場している。
  • 細川俊之が力石の声を演じたのは劇場版のみだが、ネームバリューとインパクトのある声から「力石=細川」の印象は根強い。2001年に放映されたサントリーBOSSのCMは、あしたのジョーを読んでいるサラリーマンの横で細川とあおい輝彦が力石とジョーの台詞を勝手にアフレコしているというものだった。
  • ジョーが力石の死によって、一時的に相手のテンプル(頭の側面)を打てなくなった際、段平が「やつ(矢吹丈)はかたわだ」と言ったセリフが、現在自粛されている。漫画版では「ボクサーとして欠陥品だ」に差し替えられ、アニメ「あしたのジョー2」の東京MXテレビでの再放送では当該カットが削除されていた。

その他

  • 元プロボクシング世界王者・辰吉丈一郎の名前は、元ボクサーの父が、矢吹丈にちなんで命名したものである。くしくも辰吉もまたジョーと同じくバンタム級を代表する一選手であった。
  • タイトーの発売したアーケードゲーム『あしたのジョー』、SNKの発売したネオジオ用ゲーム『あしたのジョー伝説』は、ともにWAVE社の開発した作品である。両方ともホセ・メンドーサを倒すとエンディングを迎えるが、タイトー版は白木葉子との結婚式、SNK版は夕陽をバックにしたジョーのランニングシーンという、原作とは完全に異なる結末となっている。
  • トリビアの泉2006年9月27日放送分(最終回)では、矢吹丈がレギュラー最後の影ナレも務めた。

評論、研究本

  • 豊福きこうが『水原勇気0勝3敗11S』(1992年、情報センター出版局 ISBN 479580673X)で矢吹丈の対戦試合、勝敗数、パンチ数などを分析。路上での殴りあいも含めた矢吹の全対戦リストも掲載。矢吹丈が長期戦や判定になると勝てないことをデータから分析。また、『タイガーマスク』の伊達直人との比較論、矢吹丈が鑑別所の心理テストで答えた「両親=植木等、無責任」、「植木等に憧れる」という矢吹丈のことばと、それでも「両親を責める気持は希薄」である点に着目。さらに、映画の植木等が本当は悪い意味での無責任でないことなどから、そこから考察する矢吹丈の「力石死後の戦い」の意味についての論説もある。
  • 柳田理科雄が空想科学読本シリーズで「矢吹丈の長い前髪」やホセ・メンドーサの「一瞬の白髪」を検証。『漫画読本』シリーズでクロスカウンターの「2倍、4倍…」の理論を検証し、また、ハリマオの空中でスピンする技を「科学的」に解説している。
  • 上記『水原…』と同様、河崎実『「巨人の星」の謎』(1993年、JICC出版局=現・宝島社 ISBN 4796606785)で矢吹丈の「俺は植木等のファンでね」の台詞を引用し、『巨人の星』と『あしたのジョー』の根底に植木等の行動力、敢闘精神があったと分析。また、アニメの『巨人の星』にも泪橋が登場することを紹介。「マンモス西と紀子の結婚」などから梶原作品における、ある「法則」を導き出している。

あしたのジョーに関連した楽曲

  • 「あしたのジョー」が題名および歌詞に出てくる楽曲
  • * 『“あしたのジョー”以降』(野口五郎
  • * 『あしたのジョーなんかきらいだ』(三上寛
  • * 『夢は夜ひらく』(三上寛)
  • * 『明日のジョーは帰らない』(大塚博堂
  • 「あしたのジョー」主題歌をサンプリングしている楽曲
  • * 『打つべし〜明日のために〜』(UZI
  • * 『明日のジョー』(電気GROOVE
  • その他
  • * 『パンチドランカー』(THE YELLOW MONKEY

関連項目

外部リンク

あしたのジョーの関連ワード
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