読み込み中...さいとう・たかを(本名 斎藤 隆夫(さいとう たかお)、男性、1936年11月3日 - )は、漫画家。大阪府堺市西区出身。岩手県花巻市在住。妻は同じく漫画家のセツコ・山田。
貸本漫画時代に劇画という分野を確立。大衆向け漫画(アクションをとりいれたものが多い)から子供向け漫画まで幅広く手がける名実ともに劇画界の第一人者。
また、さいとう・プロダクションを設立し、各スタッフの分業体制により作品を制作するという方法を確立した。なお、さいとう・プロの出版部門が分社化したのが、リイド社である。この関係でさいとうの作品は他社の雑誌に連載されているものでもリイド社から単行本化されているものが多い(『ゴルゴ13』は小学館『ビッグコミック』連載)。
1936年(昭和11年)、東京・浅草に生まれる。のちに大阪府堺市に移り住む。
子供のころから図工(美術)科目を得意とし映画が大好き、またケンカにも強かったという。この状態は中学校でも続く。小学生の頃、子分の子供達と米軍の駐屯地に忍び込み標的の書かれたロール紙を盗み出す(裏面が真っ白で大きな紙なので絵を描きたかった)。しかし、数日のうちにロール紙を盗んだものを探すべく軍警察があちこちに訪問。怖くなって、ロール紙を山に埋めて廃棄してしまう。
堺市立福泉中学校に入学。将来の夢は挿絵画家。俗に言う不良少年で、学校の試験の際には「こんなもんただのクイズだ、試験でもなんでもない。個人の能力がわかるはずがない」と考え、中学校三年間、一度もまともに試験を受けなかった。しかしある先生が担当になったとき、いつものように答案用紙を白紙で返すとその先生はその白紙の答案用紙を持って来て机の上に置き、「これを白紙で出すのは君の意思だからかまわない、しかしこの答案用紙を提出するのは君の義務なんだから、自分の責任の証明として名前を書け。」と諭されて感銘を受け、それを期に人間の約束と責任について深く考えるようになったという(その教師の姓は、後にゴルゴ13の名の一部となる「東郷」だった)。中学時代に県の絵画展で金賞を獲得するが、自宅に持ち帰ったところ正業以外の職業を嫌う母親は目の前で竈にくべて絵を焼いてしまう(父親は正業の理髪店を放り出し写真家・画家を目指すが、熱しやすく冷めやすいタイプでそれすらも放り出すほど中途半端だった)。卒業後は理髪店にアルバイトとして勤める。この時から「映画好き」がひどくなり、金があれば映画館へ行っていた。時には数箇所の映画館をハシゴすることもあった。
アメリカ製の「10セント・コミックス」の影響により漫画家を志す。手塚治虫や酒井七馬のファンだった。後に理髪店を継がされる。
漫画家を嫌う母親に1年の期限を願い出て、理髪店で働きながら描いた単行本『空気男爵』にてデビュー。本作は1年かけて描いたものの、フキダシが小さいということからまた1年かけて絵を描き直した。
貸本漫画として単行本を多数発表、少年誌などに冒険・アクション漫画やミステリー・怪奇漫画を掲載、『台風五郎』の大ヒットにより注目される。この頃にはまだ、タッチに手塚治虫の影響(この頃の漫画は手塚調でないと売れないと知り合いに言われたため、今の作品からでは考えられないようなキャラクターのディフォルメされたタッチであった)があるが、風景描写やその他「モノ」の描写は写実的である。
なお、本人によれば、さいとうがビッグネームになった後も「母親は漫画家と言う職業を死ぬまで嫌い、病床に置かれた僕の本に一度たりとも触れなかった」とのことである。
1958年(昭和33年)に上京し、仲間と共に国分寺に集まる。翌年、写実的な絵を主体とした「新漫画」を辰巳ヨシヒロの提案により「劇画」と命名(当初さいとうは、紙芝居を画劇と呼ぶ事からこの呼称に否定的であったが、後に認めている)。石川フミヤス(後にさいとう・プロスタッフ)、松本正彦、K・元美津(後にさいとう・プロスタッフ)、桜井昌一、山森ススム、佐藤まさあきらと劇画を制作する漫画家の集まりとして「劇画工房」を結成する。
設立後は劇画を少年誌に連載するなどの活動をした。
設立当初は少年誌に漫画を連載していたが、イアン・フレミング原作で話題となっていたアクション映画『007シリーズ』に注目、劇画化した。その作品は「ボーイズライフ」に連載され大好評であった。そのほかにも単発もので中短編様々な種類(横溝正史作品に倣ったミステリー、冒険もの)の作品を発表。
その後、『ビッグコミック』にてアクション漫画を連載(「挑戦野郎」「捜し屋禿鷹登場!!」など)する。その中でも1968年10月より連載開始の「ゴルゴ13」は、一度も休載する事なく連載40年を越え、現在も連載中の長寿漫画で日本の「劇画」の代名詞である。
現在、妻の出身である岩手県に在住している。なお、「ゴルゴ13」で、岩手県出身の商社マン(後に商社を辞めて帰郷)をたびたび登場させたり、東條英機が戦犯として逮捕された自分の奪還を企てた者に達観の心境を示す場面など、同県への思いも示されている。
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