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アーケードゲーム

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

アーケードゲーム (Arcade game) は、業務用ゲーム機械のこと。古くはピンボールに代表されるような電気、機械的な装置であったが、コンピューターゲームが誕生してからはそちらが主流となっている。コンシューマーゲームと対比した呼び方である(英語ゲームセンターの事を「ペニーアーケード」あるいは「アミューズメントアーケード」と呼ぶ)。略称表記はACと記されるのが一般的である。

営業方法

日本国内では主にゲームセンターなどのアミューズメントスポットに設置され、1プレイごとに料金を徴収するのが一般的である。金額は地域、店鋪、ゲームの種類等により差があるが、一般的には10円-500円程度。筐体に直接硬貨を投入する場合がほとんどであるが、プリペイドカード電子マネーEdy等)を用いたり、事前にメダル貸出機でメダルを借りて、そのメダルを使用する場合もある(メダルゲーム)。なお、紙幣を投入できる機構を備えたゲーム機を製造及び設置することは違法であるため、紙幣を直接使用できるゲーム機は国内には存在しない。

また、入口と出口にゲートを設け、入口で接触読み取り型カードを受け取り、それを筐体に取り付けてあるアンテナ(トランプ1デックぐらいの大きさだろうか)に接触させ、従来の硬貨投入(クレジット)とし、出口にて精算をするシステムもある。年々採用する店舗は増加している(ATO等)。

海外では、現金の代わりに、トークンを使用する営業方法もしばしば見る事ができる。これは、現金を、払い戻しができないトークンと呼ばれるメダルに予め換えさせ、これを硬貨と同様にゲーム機に投入させて料金とするものである。これによるメリットは、現金をトークンの貸出機で集中的に管理する事ができる点にある。また、一度に両替する金額によってトークンの単価を変えることで客にスケールメリットをアピールして、一度に多額の現金をトークンに換えさせるよう促す効果もある。日本でも多くはないものの、トークンを使用するゲームセンターは存在する。

近年では、漫画喫茶に併設するスタイルも出てきており、このスタイルでは、漫画喫茶同様に入場料を徴収され、退店時に時間当たりの従量料金を支払う。プレイ当たりの料金は設定されておらず、店内のゲーム機はフリープレイ設定であることがほとんどである。コインオペレートを行わないことから、風俗営業法の規制対象外の店が多い。なお、まれに安価ではあるが料金を徴収する店があるが、このような店では当然ながら風俗営業法の規制を受ける。フリープレイという性質上、ペイアウトを伴うメダルゲームプライズゲーム、アーケードトレーディングカードゲームまたはプリクラなどは設置されないのが普通である。

機器面の分類

アーケードゲームは大別して、ビデオゲームエレメカの2種類に分類できる。このほか、稀に、カジノテーブルやボードゲーム、TCGのデュエルスペースなどを設置してアナログゲーム=非電源ゲームを運営する場合もある。カジノテーブルのみを設置したアナログゲーム専門店はカジノバーと呼ばれるが、ゲームセンターとして風営法の認可を得る必要がある。一方、TCG専門のデュエルスペースは一般的に風営法による認可は必要とされていないが、場所貸しだけでなく、店員がゲームに関与(ジャッジやゲームマスター、あるいは1人客の相手役をするなど)する場合は風俗営業として認可が必要となる)。

ゲーム基板は、基本的に1枚につき1タイトルであり、別のゲームを稼動させるには筐体の中の基板を交換する必要があるが、家庭用ゲーム機のようにメディアの交換で別ゲームを稼動できる、システム基板と呼ばれる物も存在する。システム基板のアーキテクチャは従来はメーカー独自設計が多かったが、近年ではコスト削減のため(また、独自基板を開発しなくても充分オーバースペックのシステム基板が利用できるという理由もあって)、家庭用ゲーム機のアーキテクチャを流用したものやPCをベースとしたものが増えている。

一方、プレイごとにお金を払うという性質を生かして、プレイが成功すると景品がもらえるプライズゲームという種類のゲームもある。これはエレメカに分類され、いわゆるコンピューターゲームのような画面がなかったり、あっても簡易なものであることが多い(ビデオゲームを使用したプライズ機は認められていないため)。なお、プレイが失敗しても必ず何らかの景品がもらえる構造のゲームは法律上はゲーム機とは見なされない。

筐体

汎用筐体

単体で発売されるゲーム基板を入れ替えて、コントロールパネルやボタンを換装することにより、汎用的に様々なゲームに使用することができる。90年代以降、汎用筐体といえば後述のミディタイプ筐体を指すことが普通である。ゲーム業界内部での流行に合わせ、年代毎に特徴的な付加機能(例として、ヘッドフォン端子、プリペイドカード用スロット、家庭用ゲーム機のメモリーカードやコントローラー用の端子、ICカードスロットなど)が装備されているので、それを元に世代を推測する事もできる。

アップライト筐体

プレイヤーが立ってゲームを行う筐体で、モニター画面は床に対してほぼ垂直か、やや仰角をつけて取り付けられている場合が多い。多くは冷蔵庫タンスの様な直方体に近い形をしているが、新しいタイプではAVラックのような洗練されたデザインのものもある。

ゲームファンやゲーム場運営関係者の間では、後述するミディタイプ筐体をアップライトと呼ぶ例が見られるが、これは誤用であるアミューズメント産業出版社が刊行する遊戯機械総合年鑑にミディタイプとして記載されている汎用筐体のうち、ジャレコ社製ポニーマークツー筐体やエス・エヌ・ケイ社製キャンディ筐体の説明文には、「専用台を下に置くことによってアップライトにもなる」と記述されており、このことからも、筐体メーカーが新しい筐体を本来のアップライトとは明確に区別していることがわかる。。この誤用は、1980年代のビデオゲームは、日本国内ではテーブル筐体が広く普及している一方、海外市場ではアップライト筐体が主流であったため、二人交互プレイ時に画面出力を反転するかどうかを、収められている筐体によってディップスイッチで設定する必要があり、これを取扱説明書で説明する際に、出力を反転する選択肢を「テーブルタイプ」、出力を反転しない選択肢を「アップライトタイプ」と記述し続けていたことが一因とみられる。なお、セガのエアロ筐体やネットシティ筐体のように、同一シリーズでミディ版とアップライト版がラインナップに存在する事も多い。

ミニアップライト筐体

小型のアップライト筐体。使用するモニターが小さく、マーキー(看板)も簡素化するか、または完全に除去して、小型化が図られている。シングルロケやSCロケなど、小さな子供客が多いロケーションで多く用いられる。米国においては、キャバレータイプあるいはキャバレー筐体(cabaret type/cabinet)と称する。

ミディタイプ筐体(汎用筐体)

アップライトに似て、モニター画面は床に対してほぼ垂直か、やや仰角をつけて取り付けられているが、筐体全体の背が低く、プレイヤーは椅子に座ってゲームを行う点がアップライトとは異なる。テーブル筐体に代わるビデオゲーム用汎用筐体として、1985年頃より普及し始め、2007年現在では日本国内のメーカーが製造するビデオゲーム用汎用筐体の殆どがこのタイプになっている。筐体上部にゲームの目的や基本的な操作方法を説明するインストラクションカードを入れて掲示できる。

「ミディタイプ筐体」との呼称は、アミューズメント産業出版社が刊行する遊戯機械総合年鑑においては、87年版のエイブルコーポレーション及びエス・エヌ・ケイ社製汎用筐体の説明文に初めて登場し、更に同年鑑の90年版では、エイブルコーポレーション、カシオゲーム社、カプコン社、ジャレコ社、タイトー社製汎用筐体の説明文に使用されるまでに至っている。しかし、この呼称はテーブル筐体の減少と並行して使用頻度が下がり、2007年現在では単に「汎用筐体」と呼ばれるか、または商品名で呼ばれるのが普通となっている。一部においてはミディタイプ筐体をアップライトと呼んでいる例が見られるが、これは誤用である(→前述アップライト筐体参照)。

カクテル筐体

モニター画面が床に対して水平に設置されており、ガラスの天板の上にはカクテルグラスを置くことが出来ることからその名が付いた。主に米国で使用される名称で、後述するテーブル筐体もこの一種とされる。

テーブル筐体

テーブル筐体は1976年にタイトーがブロックくずしを製造した際、喫茶店に納入するために開発したものである。1978年に同社からリリースされた『スペースインベーダー』の大ヒットで爆発的に全国に普及した。80年代前半までは業務用ビデオゲームと言えば、殆どがこれであった。米国ではカクテル筐体の一種とされている。インストラクションカードは画面の両脇に天板の下に挟み込んで掲示する。

カウンタートップ筐体

飲食店のカウンター上に設置する事を目的とした筐体。ソリティアに類するパズルゲームが入っていることが多いが、ビデオスロットやビデオポーカーなど、しばしばギャンブルをテーマとするゲームが入っている場合もある。

専用筐体

以下は家庭用ゲーム機には存在しない種類の、いわゆる大型筐体ゲームである。基本的に一種類のゲーム筐体に対して一種類だけのゲーム基板が対応している。外観もゲーム内容に合わせてあるのが普通である。

コクピット筐体

コクピット筐体は自動車や宇宙船のコクピットを模した筐体に座ってプレイするもので、例えばレースゲームならば、レースカーのコクピットを模した大型の筐体でプレイするようなゲームであり、よりリアルな臨場感を味わうことができる。

体感筐体

コクピット筐体の変形バリエーションで、プレイヤーが乗り物型の筐体に乗ったり、操作する事で筐体が動いたりするもの。『モナコGP』以降のセガが得意とする。近年はスケートボードや自転車から、犬の散歩にいたるまで、あらゆるジャンルが体感筐体として作られている。中にはプレイヤーが筐体に乗り込み、筐体そのものがゲーム内容に合わせて動くことで臨場感を出すもの(R360等)も存在した。

カードゲーム筐体

専用筐体の一つであるが、カードを使用しなければゲームが出来なかったり(目的は第一に、プレイデータを磁気カードICカードに保存しておくことだが、データそのものはゲームメーカーのサーバに置かれるものもある。レバーでなくボード上でカードを動かして、戦いの要素とするゲームも近年多い)、毎回ゲーム終了後に新しいカードが排出されるもの。アーケードを家庭用に移植する場合、専用筐体で遊べない事は百歩譲ったとしても、カードの排出機能自体は家庭用で再現出来ない(もっとも、TCGとコンピュータゲームの融合は家庭用ゲームの方が先である。カードe(任天堂)など)。故に現在はアーケードでしか出来ない最大の長所となり、『オシャレ魔女 ラブandベリー』の様な児童向けゲームまで多数登場している。

ジャンルの名称としては、「トレーディングカードアーケードゲーム」と呼ばれている。

2000年代のアーケード

ハードウェアの性能が向上するにつれて、対戦型格闘ゲーム(格ゲー)やシューティングゲーム音楽ゲーム(音ゲー)など、さまざまなジャンルのアーケードゲームが登場し、バリエーションが豊富になって細分化する反面、携帯電話カラオケ等の他の娯楽の台頭や家庭用ゲーム機の性能の向上、とりわけWiiに代表される体感型ゲーム機の躍進、さらには少子化等、様々な理由により利用者人口は減少を続け、新たな客層をつかめないでいる。また、パチンコなどに比較してプライズゲームの還元率が極端に低い、カラオケビリヤードと比較して時間当たりの遊技料金が高い、などの要因により「割高な娯楽」と見なされるようになったこと、ゲームセンターアミューズメントパークの減少により、量産効果がなくなりゲーム機あるいは基板(ソフト)の価格が暴騰していることで収益性が低下し、更なる店舗減少を招いているなどの問題もある。このことは業界全体の問題点であり課題でもある。

また最近では前述のカードゲーム筐体や、インターネットを通じて他のゲームセンターとの対戦プレイや、スコアを競うようなゲームも現れており、それらは広義のオンラインゲームとも解釈できる。

歴史

1970年代

1980年代

1990年代

2000年代

  • 2001年 - SNK倒産。『バーチャファイター4』(セガ)発売、アーケードゲームとインターネットの本格的な連携を実現。セガはこのゲームのために全国の店舗へのISDN回線の導入を推進した。
  • 2002年 - トレーディングカードをアーケードゲームに組みこんだ『WORLD CLUB Champion Football』(セガ)発売。アーケードでしか実現できないシステムとして注目を集める。また同年『麻雀格闘倶楽部』(コナミ)にて、インターネットを介した異なる店舗間でのリアルタイム対戦が、初めて実現。
  • 2002年2004年 - ゲームをネットワークに接続し、プレイデータの集計やオンラインアップデートなどを行うサービスが相次いでスタート。2002年には『e-AMUSEMENT』(コナミ)、『NESYS』(タイトー)がサービスを開始し、2004年にはセガ・サミー・ナムコの共通ネットワーク規格『ALL.Net』が始まる。

分類

脚註

関連項目

外部リンク

アーケードゲームの関連ワード
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