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カロリー

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

カロリー(calorie, 記号:cal)は、熱量単位である。「カロリー」という言葉は、ラテン語で「熱」を意味する"calor"に由来する。1999年10月以降、日本の計量法では栄養学や生物学に関する事項の計量以外でのカロリーの使用が禁止されている。

かつては広く用いられていたが、1948年国際度量衡総会(CGPM)で、カロリーはできるだけ使用せず、もし使用する場合にはジュール(J)の値を併記することと決議された。よって国際単位系(SI)においては、カロリーは併用単位にもなっていない。

定義

カロリーの元々の定義は、「1グラム温度標準大気圧下で1上げるのに必要な熱量」である。水の比熱はその温度によって異なるため、何度の水によって定義するかによって各種の「カロリー」が生まれることになるが、おおむね1カロリー≒4.2ジュール、1ジュール≒0.238 9カロリーである。

例えば水の温度を15℃前後で1℃上げる(14.5℃から15.5℃に上げる)のに必要な熱量は15度カロリー(記号:cal15)と言い、同様に20度の水の場合は「20度カロリー」のように呼び、総称して温度をt℃と指定したカロリーをt度カロリー(記号:calt)という。ただし例外的に、0度カロリーは、水の温度を0度から1度まで上げるのに要する熱量と定義される。
1 cal15 ≒ 4.185 5 J
1 cal20 ≒ 4.182 J
1 cal0 ≒ 4.219 J

また、106カロリー(15度カロリー)を1サーミー(thermie, 記号 th)という。1サーミーは約4.1855 MJ である。

用法

温度を指定しない場合は、熱力学カロリー(記号:calth定義カロリーともいう)が用いられる。1 calth = 4.184 J と定義されている。日本の計量法で使われているのは熱力学カロリーである。

国際的には国際蒸気表カロリー(記号:calIT)(単に「ITカロリー」と呼ぶ場合が多い)がよく使われる。これは1956年の国際蒸気性質会議(IAPS,現在は国際水・蒸気性質会議:IAPWSとなっている)で決定されたもので、正確に 1 calIT = 4.186 8 J と定義されている。

1グラムの水の温度を標準大気圧下で0℃から100℃まで上げるに必要な熱量の1/100は平均カロリー(記号 calmean)と呼ばれ、約4.190 J である。

栄養学における「カロリー」

栄養学においては、カロリーは生理的熱量(栄養学における熱量、エネルギー)を表す単位として用いられる。日本の計量法では、カロリーおよび1000倍のキロカロリー(kcal)、100万倍のメガカロリー(Mcal)、10億倍のギガカロリー(Gcal)の使用が、「人若しくは動物が接取する物の熱量又は人若しくは動物が代謝により消費する熱量の計量」(すなわち栄養学や生物学に関する事項)に限定して認められている。

摂取する食物から得られる栄養学的熱量と、運動基礎代謝によって消費される熱量について適用され、生物が生理的に代謝したエネルギー1カロリーは空気中での酸化反応(燃焼)によって発生した熱量1カロリーと等しいと定義される。

栄養学ではカロリー(正確には平均カロリー)の1000倍のキロカロリー(kcal)がよく使われる。かつてはこれを"Cal"(一文字目が大文字)と書いて「大カロリー」と呼んでいた。それに対して"cal"は「小カロリー」と呼ぶ。ただし、"Cal"と"cal"はまぎらわしいので、今日では"kcal"(キロカロリー)と表記するのが一般的である。但し、キロを省略して単にカロリーと用いることもある。

この用途でのカロリーは、日本を含む多くの国で生理的熱量を表す標準単位として広く用いられ、計量法改正でも「用途を限定する非SI単位」と定義され、SI単位への移行からは除外されているが、今後は政策的にSI単位であるジュール(1 calmean≒4.190 J)に置き換えられていく予定となっている。海外(アメリカを除く)の食品では、ジュール表記を併記したものもある。

この用法から転じて、「カロリー」は食品の持つ栄養価としての生理的熱量そのものを指す言葉ともなっている。例「こんにゃくはカロリーが低い」「ファストフードはカロリーが高いから太りやすい」など。

外部リンク

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