読み込み中...カンムリツクシガモ(冠筑紫鴨) (Tadorna cristata) は、カモ目カモ科に属する鳥類。ツクシガモの仲間。
ロシアの沿海州、中国東北部、朝鮮半島の湿地帯に生息していたと推測されている。
日本では、1822年10月に北海道函館の亀田村(現在の函館市亀田)での捕獲した記録がある。
全長約64cm。オスは頭の上からくびの後ろにかけて黒色の冠羽があり、翼鏡は緑色。メスはオスよりも淡色で、顔とくびは白色。
詳細不明。
1877年にウラジオストクでメス一頭が採集される。このときは新種ではなく、アカツクシガモとヨシガモが自然に交雑した雑種と考えられた。なおこのメス標本は現在デンマークのコペンハーゲン博物館に所蔵されている。
しかし、1917年に動物学者の黒田長禮が釜山の標本店で剥製を入手した(現在、山階鳥類研究所が所蔵)のがきっかけとなり、新種と認定された。認定に際しては、黒田家はじめ日本の大名家に所蔵されていた絵画等の文物にカンムリツクシガモが描かれていたことが、ヨーロッパの学者から提起された雑種説を解消するのに大きな役割を果たした。なお本種を描いた絵や記録はあちこちに残されているが、現在まで残された標本は上記3体のみである。
名前の由来は冠状の飾り羽。1913年に絶滅。ただし、1964年にウラジオストク付近で3羽が観察されたという報告もあり、一部に生存説がある。元来生息数が少なく、それに狩猟や捕獲が重なったのが絶滅の原因と見られるが、はっきりした絶滅の原因は分かっていない。
日本の江戸時代の絵画・文献では、「朝鮮鴛鴦(ちょうせんおし)」や「朝鮮ヲシドリ」の名で、カンムリツクシガモの描写または記述が見られる。享保年間(1716〜1736年)に飼い鳥として、おそらくは朝鮮半島で捕獲された個体が日本へ輸出されていたらしく、観文禽譜などに記されている。安政元年(1854)頃まで輸入が続いたようである。日本だけでなく、中国製の敷布にも、本種とおぼしきカモの姿が描かれたものがある。
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