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クッキングパパ

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

クッキングパパ』 (COOKING PAPA) は、うえやまとちによる青年漫画作品。および、それを原作としたテレビアニメおよびテレビドラマ作品。モーニング講談社2008年8月現在、99巻(COOK957)まで発売されている。1巻は1986年1月出版。家庭や職場や学校の人間関係の中で、主人公荒岩一味はじめ各キャラクターが料理の腕をふるうというもの。

長寿漫画であり、2008年1月でcook.1000(1000話)を記録。

概要

基本的には一話完結型(たまにシリーズがある)で、そこには料理漫画に多々ある料理勝負などはなく(例外は2度あり、一味の出身大学の学園祭で模擬店のメニューで売り上げを争う、一味と長男・まことがタコ料理で対決したが、明確な勝負はつけていない)、暖かい絆で結ばれた家族、家庭的な企業における人間の暖かさ、結婚出産や子供の成長といった、ほのぼのとした内容や感動的な人情話が中心となり、そこに家庭人としても企業人としても慕われている主人公、また料理に知恵を絞る各キャラクターが腕を振るう料理が華を添えるという展開をとっている。

作品の舞台は博多福岡県福岡市)である。博多は実在の地名であるが、地区名である「香椎(福岡市東区)」「箱崎(同)」「大名(福岡市中央区)」をそれぞれ「花椎」「函崎」「大妙」とするなど、地名を意図的に変更している場合もある。また物語の1コマ目には風景が描かれることが多いが、たとえその風景が本来「博多」と呼べない地域(天神百道など)であっても、福岡市内の風景ならば「博多」で統一されている。福岡周辺の鉄道・道路・施設・飲食店などは細かく描写されており、このことが福岡に住む人から支持されるゆえんである。また、キャラクターが福岡ダイエーホークス・福岡ソフトバンクホークスの帽子をかぶっているなど一部に福岡ローカルを意味する点を織り交ぜている。

料理漫画には珍しく、一話毎にその話のキーとなる料理の詳細なレシピが絵入りで紹介されており、料理レシピ集としても高い価値を持つ作品である。漫画に載っているレシピのページをまとめた料理本も複数存在する(『クッキングパパのクッキングブック』など)。また、福岡周辺はじめ全国各地(キャラクターが出張や引越しなどで出かける話になる)に実在する飲食店商業施設観光施設、豊かな自然、特有の文化、祭り、行事などが紹介されたり、九州を中心として郷土料理が紹介されることもあり、九州はじめ各地の食についてのガイドにもなるものである。料理・食材は高級なものも安いものも紹介される。

美味しんぼなどのように政治的主張や感情的な表現はない。食品にしても、基本的に特定のものを挙げて批判するなどはほぼない。料理も、誰のものであっても批判することはなく、褒めて終わる例が殆どである。

これらの点により、料理漫画でありながら人間関係やキャラクターの性格といった個性、福岡ローカルであることで地域密着型という別の意味である特徴を重要視する漫画となっている。

単行本4巻分で四季を一巡りするペースであるが、実際は現実の半分くらいのスピードで物語は進んでおり、子供たちの成長もおおむねそのペースである。まことたちの中学校生活が3年以上にわたったこともある。

料理勝負などがないことに加え、どの登場人物もスポーツなどの勝負事で「勝ってヒーローになる」ことがほとんどない。どの登場人物も失敗をすることがある。主役の一味ですら色々な意味で失敗することがある。基本的にキャラクターはすべて存在意義をきちんと示すことにする主義のようで、悪役や損な役、逆に成功し続けたり有利になり続ける例はない。

初期は一味が会社内では料理をすることを隠しておく、妻・虹子が不器用でちゃらんぽらんであるなど男性が料理・家事をすることへの恥ずかしさをイメージする路線だったが、次第に男女各キャラクターとも料理に親しむようになった。長男・まことは一味と同じく器用である。一味が会社で料理を好むことがばれることが路線転換になり、料理に親しむことの重要性を意味することが大きくなった。

また、80年代後半のバブル真っ只中のサラリーマンの生活が詳細に描写されている点もこの頃の作品の特徴である。

会社が毎晩のように残業し、あるいは飲み会をしたり、高級料理を食べ、一味が先頭に立ち猛烈に仕事をしていくシーンがあるなど、かなりの勢いがある社会になっている。しかしその後の不況時はキャラクターが不機嫌で安い食材をテーマとしたものもある。

キャラクターの性格も、最初の頃の登場人物達はかなり野性的であった。一味にしても、まことが病気であるという理由はあるといえ、スピード違反で検挙された際に警察官逆ギレする、一味と田中が太宰府天満宮梅ヶ枝餅大食い競争をする、田中の弟が高校生ながら飲酒をする、ティートが女性社員たちにセクハラ行為をしまくるなど、非倫理的な描写もあったが、現在はそのような問題のある描写はなく、子供でも安心して読める内容になった。

韓国でも『』(パパは料理人)というタイトルで出版されている。登場人物のうち、一味が「イルミ」、まことが「ソンイ」(おそらく、誠の韓国語読みと語気を整える“イ”)、みゆきが「ミソル」(おそらく、美雪の韓国語読み)、夢子が「モンジャ」、元輝が「ウォンフィ」などと、韓国語読みされた名前になっている者もいる。アニメーションではたびたび登場人物名を韓国風に改められることがあるが、マンガではあまりそんな例がない。

登場人物

クッキングパパの登場人物を参照。 なお、登場人物のうち荒岩一味・広田けいこ・森山みつぐ・政さんは前作「大字・字・ばさら駐在所」からのスターシステムによる登場である。田中一も「大字・字・ばさら駐在所」の主人公ではないかと思われるが、髪型等が微妙に異なる。また、政さんは容姿・性格はもとより居住地や職業まで前作と全く同じ設定で登場する。

アニメ

テレビアニメ1992年4月9日 - 1995年5月25日ABCテレビ朝日系で毎週木曜日の午後7時から7時30分まで、全141話が放送された。

番組本編終了後、ストーリーに登場した料理の作り方を実写映像で紹介する「今晩のうまかもん」というコーナーが放送された。

後にキッズステーションでも放送されたが、「今晩のうまかもん」はカットされて視聴者には不評だったものの局側はこれに一切反応しなかった。その後、2007年4月より原作者のうえやまとちの地元・福岡(九州朝日放送)で土曜朝6時から再放送が開始されたが、やはり「今晩のうまかもん」はカットされた。 カットされたのは、このコーナーがスポンサーの日本ガス協会の協力で制作されているため、本放送以外では、カットされることがある。また、 なお、DVDも発売されている。(発売元:i-cf) 前番組の「ハーイあっこです」と同じく冠スポンサー日本ガス協会だったのでそれとコラボレーションしたCMも一部の地域で放送された。

スタッフ

  • 監督:角田利隆
  • 作画総監督、キャラクターデザイン:敷島博英
  • 色彩監督:鬼沢冨士男
  • 美術監督:金村勝義
  • 撮影監督:飯塚進
  • 録音演出:斯波重治
  • 制作担当:一色弘安
  • 音楽:佐橋俊彦
  • 制作:村田英憲
  • 企画:片岡義朗 (ASATSU)
  • プロデューサー:小関道幸(ABC)、佐川祐子・山崎立士(47話 - )(ASATSU) 、渡邊米彦(エイケン)
  • オープニングアニメーション:須田正己(1話 - 46話)、タイガープロ(47話 - )
  • 監督補:小林勝利(47話 - )
  • コーディネーター:田島章雄、平松巨規
  • アニメーション制作:サンシャインコーポレーション・オブ・ジャパン
  • 制作:ABC、エイケンASATSU

主題歌

  • OP『ハッピーハッピーダンス』(47話からオープニングアニメを大幅に変更して放送)作詞:森雪之丞/作曲:池毅/編曲:石田勝範/歌:YASU
  • 前期ED『パパは何でも知っている』(1話 - 69話)作詞:森雪之丞/作曲:池毅/編曲:石田勝範/歌:佐々木真里
  • 後期ED『HANDS』(70話 - 最終話)作詞:木本慶子/作曲:尾関昌也/編曲:根岸貴幸/歌:花岡幸代

余談

  • 番組内ではテレビ東京系のテレビアニメとして放送されていた「ゲンジ通信あげだま」の主題歌がBGMとして使用されていた。
  • BGMにクラシックの名曲(ビバルディの「春」やベートーベンの「第九」など)のアレンジが多用されていた。
  • 1993年に放送されたアニメ特番『春一番!日本一のアニメ祭り』に荒岩が登場する。ドラえもん達に自身の桜餅などの手料理を振舞った。しんのすけが雛人形を口説くという奇行行動を起こした時、パプワくんに「日本の子供は皆ああなのか?」とたずねられ返答に困ってしまう。

ネット局

無印 = 同時ネット局 ※ = 時差ネット局

スペシャル版

放映期間中に以下のスペシャル番組が放送された。
  • 春のスペシャル
  • クリスマススペシャル
  • 秋のスペシャル

全国ネット時の前後番組

パチンコ

奥村遊機よりCRクッキングパパY、CRクッキングパパZ、CRAクッキングパパWの3種類の台が登場している。アニメ版をモチーフとしている。

テレビドラマ

2008年8月29日に初の実写版テレビドラマとして、フジテレビ系「金曜プレステージ」で放送。漫画の舞台である福岡県を放送地域とするテレビ西日本(TNC)の開局50周年特別番組として制作された。まことが小学生、田中と夢子が結婚前など、おおむねコミックス35巻前後の頃の設定を基本としたオリジナルストーリーとなっている。視聴率9.8%。

制作サイドのこだわりとして、主要キャスト・音楽・主題歌に福岡出身の芸能人を起用している。原作に登場する主なキャストはクッキングパパの登場人物を参照。

しかし、あまりにもシナリオ重視でこの作品の魅力である料理へはほとんどスポットが当てられず、また登場人物の大半が原作の設定・キャラクターを無視されてしまい、荒岩夫妻以外の原作キャストはほとんど全くのオリジナルキャストと化してしまった(とくに「きんしゃい屋」のママと木村夢子は、原作とは全くの別人格になってしまった)結果、しかし、一味役の山口智充が関西出身であることから、博多弁のセリフにやや物足りなさを感じたとする一方で、地元出身の中尾ミエが演じたカツ代については、さばさばした性格が原作のキャラとシンクロしていてかなりのはまり役であったとの評価もある2008年9月5日、読売新聞「セリフ考」

注釈

外部サイト

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