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クローズドキャプション

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

クローズドキャプション (closed captioning) は、テレビ上に表示された文字により聴覚障害者及び難聴の人がテレビ放送やビデオソフトを楽しむために米国のNational Captioning Institute (NCI)が開発し米国の連邦通信委員会が承認した米国方式のテレビ画面文字表示技術である。日本字幕放送とは異なる技術である。

技術

放送している番組のセリフを文字情報に変換し、アナログ放送ではテレビ信号の垂直帰線区間にテキストデータとして多重する。聴覚障害者のために音楽や効果音が記号や文字でテレビ画面に表示されることが特徴となっている。通常、文字情報の含まれる垂直帰線区間はテレビ受像器では見ることが出来ず、クローズド・キャプション・デコーダと呼ばれる専用のチューナーないしはそれを内蔵するテレビが必要である。デコーダを使用していても、不要であればclosed(非表示)にできるそれが"closed captioning"と呼ばれる由縁となっている

アナログ放送では垂直帰線区間のうち21Hに多重されている。デジタルテレビ放送では、テレビの映像(MPEG-2のピクチャユーザデータ)にテキストデータとして挿入され、送出される。

利用状況

アメリカ

クローズドキャプションは、狭義には、特にアメリカで行われているアナログテレビでの文字多重放送のことを指す。

最近のアメリカのテレビにはたいてい文字放送表示機能がついていて、その機能を有効にするとアルファベットで書かれたその番組のセリフが画面の一部に表示される。いくつかのビデオテープレコーダには多重された文字を表示したまま録画するモードが存在する。これはオープンキャプション (open captioning) と呼ばれている。

アメリカではADA法が制定されたため、1990年頃からアメリカのテレビ受像機にはクローズドキャプションを表示機能を組み込むことが義務化された。

これら文字情報は速記者がテレビの音声情報を聞きながらタイプしている。特に生放送の時にはその場でタイプする必要があるため、ちょっとした誤記や話者の間違いはしばしば見られることである。

日本

米国の連邦通信委員会が承認した米国方式のクローズドキャプションは日本語を表示できないので、日本の地上波では採用されていない。CS放送ではスカパー!で英語のみだが米国方式のクローズドキャプションがスターチャンネルやディズニーチャンネルなどで採用されている。米国方式のクローズドキャプションを採用したビデオソフトは多数販売されているので、英語学習として利用されている。

日本で一般に字幕放送と呼ばれる日本の規格では、音声が出る前に字幕情報を伝送する必要があり、また漢字かな混じり文は速記するのに向いていないことから、字幕対応番組は一部のアニメ時代劇などに限られていた。

その後、1997年(平成9年)に放送法が改正され、字幕付き放送放送法で盛り込まれた努力規定は「聴覚障害者に対する説明」であって、正確には字幕放送と限られてはいない。を増やすことに関する努力規定が盛り込まれ、スローペースではあるが字幕放送対応番組は増えている。

NHKが音声を直接文字情報に変換する技術を開発し『ニュース音声自動字幕化のための音声認識・音声信号処理』、NHK放送技術研究所、2000年3月にニュースにリアルタイム字幕を付加し始めたのを皮切りに、民放局においてもニュースへのリアルタイム字幕が一部で加えられている。

地上デジタル放送用のテレビ受像機では、字幕放送表示機能を標準装備しておりなるほど!地上デジタル放送ガイド−地デジの魅力を一挙ご紹介!、アナログ放送のそれのように専用のチューナーを必要としない。

今後放送法がさらに改正され、努力規定から一歩進んで義務化される動きにあると指摘する専門家もいる。

脚注

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