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グロテスク

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

グロテスク (grotesque) とは、古代ローマを起源とする異様な人物や動植物等に曲線模様をあしらった美術様式。また、転じて奇怪・異様・不気味な様を指す。グログロいなどと略される。

グロテスク装飾

15世紀に、ローマで皇帝ネロの黄金宮 ( ドムス・アウレア Domus Aurea) が発掘され、人々の注目を集めた。そこには人、動物、植物などをモチーフとした装飾壁面が施されており、人から植物へ、さらには魚、動物へと連続して変化する奇妙な模様が見られた。盛期ルネサンス16世紀に、ラファエロがその模様をバチカン宮殿回廊の内装に取り入れ、これが「地中 = 洞窟 (grotto) で発見された古代美術」から「グロテスク装飾」と呼ばれるようになった。グロテスク装飾は、マニエリスムの時代にも多く使われた。

18世紀イギリスの建築家ロバート・アダムもグロテスク風模様を洗練させたゴシック装飾を得意とし、アダム・スタイルと呼ばれた。

言葉の転用

ロマン主義の時代にグロテスクという言葉が文学にも使われるようになり、次第に「奇怪な」や「異様な」「不気味な」という意味に転じた。近年では、「残忍な」や「残虐的な」「生理的嫌悪感を発生させるものを指す言葉」という本来の意味とは異なった認識が広まり、日本ではむしろ、そちらの方が一般的になりつつあり、本来の語源や意味を知るものは少ない。また、「グロ」「グロい」と表現される際は、後者の意味で用いられることが多い。

関連項目

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