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コウシンソウ

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

コウシンソウ(庚申草)は、タヌキモ科ムシトリスミレ属の食虫植物日本固有種であり、学名はPinguicula ramosa Miyoshi ex Yatabe。国の植物レッドデータブックで絶滅危惧II類に指定されている。

1890年に三好学により栃木県庚申山で発見され、山の名前をとってコウシンソウと命名された。

分布

現在知られている自生地は栃木県の庚申山、男体山女峰山及び群馬県袈裟丸山で、庚申山の自生地は国の特別天然記念物である。生育地はこれらの山の標高1200〜2200m付近の垂直な崖であり、環境は常に霧が流れて寒冷多湿。夏でも気温が25度を上回ることはない。

いくばくかの群落を形成するのは庚申山の数箇所のみであるが、群落自体が目立たない、垂壁や崖等の危険な場所にある上、特に目印などはないため、観察のためには、群落の位置を知る者の案内が必要である。

特徴

植物体は葉がロゼット状に広がり直径は3cm以下。6〜7月に高さ5cm前後の花茎を伸ばし、薄紫色の直径5〜10mmほどの花を咲かせる。近縁のムシトリスミレに似るが、一回り小型なこと、花の色がやや薄いこと、花茎はしばしば二股に分岐することが特徴となっている。なお、花軸は開花時には横を向くが、結実すると上に反り返り、株の位置より上の位置に種子を押しつける。秋になると中心部に芽が固く集まった冬芽を作り、春までの期間を休眠する。

食虫植物としての捕虫部は葉や花茎で、これらから粘液を分泌し、小さな虫を粘り着けて捕らえ、消化吸収して自らの栄養分としている。

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