読み込み中...映画の内容は前作「ゴッドファーザー」の前編と続編に当たる。コルレオーネ・ファミリーのその後を語ると共に、若き日のヴィト・コルレオーネが力を手にして浮上していく様を丁寧に描き出す。
映画では、2つの物語が同時進行で語られる。1つめの物語の舞台は1958年から1959年で、前作「ゴッドファーザー」に続くマイケル・コルレオーネの姿が描かれる。もう一方の物語は回想シーンとして彼の父ヴィト・コルレオーネの若き姿を描く。シチリアでの生活からニューヨークに出てきてコルレオーネ・ファミリーを立ち上げるまでの、1901年から1925年にかけて20世紀最初の四半世紀がフラッシュバックする。
エリス島の入国管理官が彼に名前を尋ねるが、ヴィトは答えない。別の男が彼の名札から「ヴィト・アンドリーニ、コルレオーネ(から)」と答え、彼は「ヴィト・コルレオーネ」と登録されるのである。
マイケルはさらにジョニー・オラとも話し合う。彼はユダヤ系ギャング、ハイマン・ロスの右腕で、ギャンブル産業に進出するマイケルの動きを助けている。
遅れてマイケルは”ファイブ・エンジェル”のフランク・ペンタンジェリに会う。ペンタンジェリはピーター・クレメンザの死後そのテリトリーを世話してきた人物であり、今やハイマン・ロスを後ろ盾にしたロサト兄弟とトラブルを抱えていた。話はこじれ、ペンタンジェリは「おまえの父はハイマン・ロスと取引したし、おまえの父はハイマン・ロスを尊敬していた。でもおまえの父は決してハイマン・ロスを信用しなかった」と言い放つ。
その夜遅く、マイケルは暗殺者に襲われる。彼の妻ケイ・アダムスが寝室のカーテンがなぜか開いていることに気づいたため、暗殺は未遂に終わる。
この後マイケルは、暗殺は誰か身近な人間が関わっていること、自分が死ぬかもしれないこと、家族を守るために全権を彼にゆだねることをトム・ヘイゲンに話す。
ヴィトは仕事をファヌッチの甥に獲られる。ヴィトはクレメンザと出会い、一緒に最初の重罪を犯す。地元のアパートから赤い絨毯を盗み出すのである。
マイケルはフロリダでハイマン・ロスに会って、暗殺の裏にはフランク・ペンタンジェリがいるらしいこと、ペンタンジェリはその代償を払うことになるだろうことを語る。
ブルックリンに戻るとマイケルは、背後にロスがいることには気づいていると、ペンタンジェリに知らせる。自分には計画があるので、ロスを安心させるためにフランキーにはロサト兄弟と手を結んで欲しいと持ちかける。
マイケルの兄フレド・コルレオーネは深夜、ジョニーと名乗る男から意味ありげな電話を受ける。ペンタンジェリがロサト兄弟を訪れると「マイケルがよろしくと」と告げられる。彼は襲撃されるが、警官が犯行現場に現れたため殺人は未遂で終わる。ボディガードのウィリー・チッチは轢き逃げされる。
トム・ヘイゲンがネヴァダの売春宿に呼び出されていくと、ギアリー上院議員が追い詰められていた。気が付いたら殺された売春婦と取り残されていたのである。 彼女は手首を縛られたまま、残忍に切り裂かれていた。 フレドはその場所に行き、トムは問題解決の交換条件として上院議員にファミリーとの友好を提示する。 ヘイゲンは「女の身元は分からず、彼女が売春婦として働いていたことを知る家族もいない」と話す。 アル・ネリが手をタオルでぬぐっているのがちらりと見える。ギアリーにはなんの記憶もなかった。彼はヘイゲンに「彼女は笑っていた。以前にも会ったことがある」と話した。ヘイゲンはギアリーに、事務所に電話してタホのマイケル・コルレオーネ邸にいると言わせる。「スキャンダル」をコルレオーネ・ファミリーに握られたギアリーはもはやコルレオーネ・ファミリーに逆らうことはできなかった。
1958年末、マイケルはキューバのハバナでロスにあう。この時期バティスタ政権がアメリカからの投資を求める一方、フィデル・カストロ率いる共産ゲリラは、キューバ革命の成蹴に向けて活発に活動していた。 他のビジネスマンと一緒に彼らはロスの誕生日を祝い、新しい取引についてアメリカでの合法ビジネスをどう割り振るか議論していた。その中で、政府軍将校を道連れに自爆したゲリラの行動を偶然を目にしていたマイケルは、「反乱軍が勝つかもしれない」と言っている。マイケルが協力関係を作るための500万ドルを届けなかったと、ロスが気づくよう促したのである。
フレドはブリーフケースに500万ドルを詰めてハバナに到着した。 マイケルがハイマン・ロスとジョニー・オラに言及したときフレドは、彼らに自分は会ったことがないと言った。ギアリー上院議員と政府関係者がワシントンから到着し、マイケルはフレドに街の観光案内を頼む。
マイケルは兄フレドに、自分を殺そうとしたのはロスだと打ち明ける。 そして、ロスがいつも自分が死の運命に近づいていると話しているにも拘らず、彼は自分の富を分け与える気はなく、新年のパーティーの後、マイケルを暗殺するつもりだと語る。マイケルは自分がすでに行動を起こしたことを保障し、「ハイマン・ロスが新年を迎えることはないだろう」と語る。
ブリーフ・ミーティングでマイケルが、フランク・ペンタンジェリを殺害する許可を与えたのは誰か尋ねた時、ハイマン・ロスは第1作中でのモー・グリーンの殺害を思い起こす。 アメリカの政治家とクラブで過ごしている間、フレドはジョニー・オラと初対面のふりをした。 しかし間もなくセックス・ショーが始まると、フレドは大声で、以前オラとこういう場所に来たことがあると口を滑らせる。 マイケルは、裏切り者は自分の兄であると知って、自分のボディガードを派遣してロスを始末させようとした。 しかし、ジョニー・オラは絞め殺すことはできたが、ロスは危ういところで持病のため病院に運び込まれる。マイケルの殺し屋はロスを病院のベッドで殺そうとするが、任務を果たす前にボディガードに撃たれる。
大晦日から行われている新年パーティーで、マイケルはフレドの頭をきつく握ってキスをする「おまえだということは分かっている。おまえは私の心を傷つけた」。そして新年が明けるが、その直後に政府軍が反乱軍に敗北したことを政府高官がパーティーの客に告げ、大部分の客は混乱の下に置かれたハバナから逃げ出すことを選択する。しかしフレドは「まだ兄弟である私と同じ飛行機でアメリカに向かうのが唯一の逃げ道だ」というマイケルの嘆願にもかかわらず、彼はマイケルと共に行くことを拒否する。
アメリカに戻ると、マイケルはフレドについてヘイゲンに尋ねる。ロスは脳卒中の後キューバを脱出してマイアミで回復中だということ、ボディガードは死んだこと、フレドはおそらくニューヨークに潜伏中であることを伝える。ヘイゲンはまたケイが流産したこともマイケルに伝える。
この後、近所で大きな祭りがあり、ヴィトはこの機会を利用して彼のアパートでファヌッチを殺害する。ファヌッチがいなくなると、ヴィトは近所の尊敬を得て、地元の論争を仲裁するようになる。彼の経営するジェンコ・オリーブオイル商会は今や上り調子であった。
彼らはコルレオーネ・ファミリーから離反したウィリー・チッチに質問するが、マイケルが直接彼に命令したことはないので、彼の証言はたいした役には立たない。
マイケルは委員会に出向く。 ギアリー上院議員はイタリア系アメリカ人への彼の支持を示して、手続きから逃れる言い訳をする。 マイケルは委員会に、自分への告訴を裏付ける証人を喚問するよう委員会に要求する。 次のシーンで、フランク・ペンタンジェリが存命していることが明らかにされる。 彼はFBIと協定を結んでおり、マイケルに不利な証言をする気でいた。 トム・ヘイゲンとマイケルはこの問題について議論し、ロスの策略に嵌まったことを認める。 マイケルは兄のフレドと個人的に面会する。フレドは、疎外感を抱いたこと、自分はばかではなく尊敬を欲していたことを語る。 ロスを支持したのは何か自分の得になると思ったからだが、彼らがマイケルを殺そうとしていたとは知らなかったと言う。彼はまた、上院議員の弁護士もロスの側だと言う。マイケルは、フレドは完全に兄弟を失った、二度と会いたくないと静かに彼に告げる。
フランク・ペンタンジェリが証言のため上院審理に現れる。マイケルは、見知らぬ人物と共に現れる。 その人物を見てフランクは証言を翻す。 ペンタンジェリは、マフィアのピーター・クレメンザの元で動いていたかと質問されたときにも否定し、自分がFBIに語ったことはすべて嘘だと答える。 見知らぬ人物について尋ねられるとヘイゲンは、彼はフランクの兄ビンセンツォ・ペンタンジェリで、弟を助けるために来たのだと答える。更なる証言はなく委員会は休止し、ヘイゲンは謝罪を要求する。
ホテルの部屋で、マイケルとケイは激しく言い争う。ケイは子どもを連れて去ろうとしているのである。 子供を失った悲しみは分かるが、また作ればいいと言うマイケルに対し、ケイの答は「マイケル、あなたは分かってないわ。流産じゃないわ、中絶よ」であった。この言葉はマイケルを激怒させる。彼はケイの顔を殴り飛ばし、子供は渡さないと告げる。
「ヴェンデッタ(復讐)」を果たし、ヴィトと家族は故郷を去る。
ケイは葬儀には参加せず、マイケルはいまだフレドを処置することには気乗りがしなかった。しかし、以前より成熟したコニーが彼に話をし、マイケルとフレドは最終的に抱き合う。
この後、フレドとマイケルの息子アンソニーは釣りを通じて親しくなる。 同時期、マイケルとヘイゲン、ロッコ・ランポーネはハイマン・ロスの最終処理について話し合っていた。ロスは引退したビジネスマンとしてイスラエルに亡命保護を申請し、拒否されていたのである。ヘイゲンは「ロスとロサトスは逃走中だ・・・君は勝ったんだよ。なのに、皆殺しにするのか?」と尋ね、マイケルは「皆殺しにするわけじゃないさ、トム。殺すのは敵だけさ。」と答える。
ヘイゲンは、暗殺の危険を避けるためにアメリカ軍基地内に抑留されたフランク・ペンタンジェリを訪ね、遠まわしに自殺するよう提案する。第1作の映像構造を反映して、物語は暗殺と死のモンタージュの中クライマックスを迎える。
レイク・タホのコルレオーネ邸では、フレドとアンソニーが釣りに出かけられるようアル・ネリがボートを用意する。フレドはアンソニーに、「自分が少年の頃アヴェ・マリアの祈りを捧げているときに魚が釣れた」という話をする。しかしコニーはアンソニーに、「マイケルが息子をリノに連れて行きたがっているから釣りに行ってはいけない」と話す。アル・ネリとフレドだけで湖に出る。
ハイマン・ロスは空港に到着し、拘留されようとしている。彼はジャーナリストを装ったロッコ・ランポーネに殺害されるが、ランポーネも撃たれる。基地内ではフランク・ペンタンジェリがバスタブで手首を切って自殺する。最後に、フレドは釣りボートの上でアヴェ・マリアの祈りの最中に、ネリに殺害される。
家族はヴィト・コルレオーネのために、サプライズ・パーティーを計画していた。ソニーはカルロ・リッツィ(第1作で粛清されたコニーの夫)を兄弟や妹のコニーに紹介する。その席上で、日本軍による真珠湾攻撃が話題になると、マイケルは海兵隊に入隊したと発表して皆にショックを与える。ソニーはマイケルの決断をあざける。
トム・ヘイゲンは父ヴィトがマイケルにどれほど大きな期待をかけていたかを語る。フレドだけが弟の決意を支持するが、それに対してソニーがフレドを非難する。マイケル以外全員で、偉大なドン、ヴィト・コルレオーネを玄関に迎えに行く。1959年、マイケルが一人、枯葉舞う庭で椅子に座っている。目元がわずかに老け、孤独と虚無が滲んだ表情を映し出して、映画は終わる。
「ゴッドファーザー Part II」は、正編・続編がそれぞれアカデミー作品賞を獲った初めての映画である。「羊たちの沈黙」は1991年のアカデミー作品賞を受賞したが、刑事グラハム/凍りついた欲望の正式な続編とは認められていない。「ロード・オブ・ザ・リング」のシリーズは作品賞候補に終わっているため、現在でも「ゴッドファーザー」シリーズは2つの作品賞を獲った唯一の例である。
「ゴッドファーザー」と「ゴッドファーザー Part II」との間に、コッポラは「カンバセーション…盗聴…」も監督している。これはジーン・ハックマン演じる偏執的な盗聴監視官が、自分に実行可能な殺人計画に巻き込まれてゆく物語である。「カンバセーション」は1974年に劇場公開され、作品部門の候補作にもなった。その結果コッポラはハリウッドの歴史上、同じ年に2つの作品が公開、作品賞にノミネートされてアカデミー賞を争った2人目(1人目はアルフレッド・ヒッチコック監督)の監督となった。
作品賞に加え「ゴッドファーザー Part II」では、助演男優賞(ロバート・デ・ニーロ)、美術賞、監督賞(フランシス・フォード・コッポラ)、 作曲賞(ニーノ・ロータとカーマイン・コッポラ)、脚色賞でオスカーを受賞した。 またノミネートは主演男優賞(アル・パチーノ)、助演男優賞(マイケル・V・ガッツォ、リー・ストラスバーグ)、助演女優賞(タリア・シャイア)、衣装デザイン賞に上がった。映画は1993年、アメリカ国立フィルム登録簿の保管作品にも選ばれている。
パラマウント社は最初、映画の名前を「ゴッドファーザー Part II」にしようという彼の案に反対した。
コッポラによればスタジオは、そのような題の映画は観客に避けられるだろうと思って反対したと言う。 すでに「ゴッドファーザー」を見た観客は、原作にはもうほとんど追加するものがないと感じるだろうというのが理由である。「ゴッドファーザー Part II」の成功により、続編にナンバーをつけるのはハリウッドの伝統となった。
さらなる続編「ゴッドファーザー part III」は、1990年に公開された。この映画には「マイケル・コルレオーネの死」という題をつけてコッポラは先例を壊したがったが、1980年代の不評続きの後で彼の影響力は落ちていたため、スタジオはこの決定を拒否した。
第一作の輝かしい成功を受けて製作された『Part II』はプーゾの原作から、第一作では描けなかった父ヴィトの青年時代と息子マイケルのその後という二つの異なった時代の物語を平行させながら描くという特徴ある作品となった。
コッポラは前作でソニー役として起用を検討していたロバート・デ・ニーロに若き日のヴィトを演じさせた。デ・ニーロはこのヴィトの演技で絶賛され、アカデミー助演男優賞を獲得、ほとんど英語を話さずに助演男優賞を獲得した珍しい例となった。『Part II』もまた批評家から第一作に劣らない名作という高い評価を受け、興行的にも大成功を収めた。
本作品は現行シーンと回想シーンが交互に織り交ぜられる形で物語が進行する形式をとっている。この形式には意味があり、二つの時代の主人公を対比的に描いて、現在の主人公であるマイケルの悲劇性を高めるためである。それによって、特に字幕でストーリーを追う視聴者には一部、混乱をきたすことがあったとされる。