読み込み中...ジャワマングース(Herpestes javanicus)は、動物界脊索動物門哺乳綱ネコ目(食肉目)マングース科エジプトマングース属に分類される食肉類。
アメリカ合衆国(ハワイ島、プエルトリコ)、キューバ、ジャマイカ、スリナム、ドミニカ共和国、日本(奄美大島、沖縄島)、フィジー等に移入。
体長30-40cm。尾長20-30cm。体重0.5-0.8kg。全身は灰褐色の体毛に覆われる。
森林や草原に生息する。群れを形成することはなく、単独で生活する。昼行性。
食性は雑食で、昆虫類、節足動物、両生類、爬虫類、鳥類やその卵、小型哺乳類、果実等を食べる。
繁殖形態は胎生。
日本ではハブ駆除も含めて沖縄島に1910年に導入された。動物学者渡瀬庄三郎の勧めによって、沖縄島の那覇市および名護市周辺、渡名喜島に導入されたという。渡名喜島では定着しなかったのものの、沖縄島では生息数を増加させ、沖縄島北部の山岳地帯を除く広い範囲で生息が確認されている。また奄美大島でも1979年に本種が放されて定着しているが、放獣した人物は不明である。
沖縄島には、元来ネコ目の動物は生息していなかったが、本種の導入により生態系のバランスが崩れ、国指定天然記念物であるヤンバルクイナをはじめ、アカヒゲ、ノグチゲラ、ケナガネズミといった固有種や絶滅危惧種の生息が脅かされている。奄美大島でも同様で、特別天然記念物のアマミノクロウサギや天然記念物のアマミトゲネズミのほか、島の固有種で推定100羽ほどしかいないオオトラツグミや、同じくオーストンオオアカゲラ、ルリカケス、アマミヤマシギ、イボイモリ等の捕食も危惧されている。
これらの島では、従来、ネコを除けば生態系の頂点はハブであり、固有種の多くはもっぱらハブに対する防御手段を発達させているが、これらは本種には通用しないことが多い。
また、養鶏農家が本種に卵やひなを襲われる被害も出ており、さらに、本種には人にも伝染するレプトスピラ菌の保菌率が高い。ヒトがレプトスピラ菌に感染すると腎臓が侵され、最悪の場合、死に至ることもある。本種が狂犬病ウイルスを運ぶ可能性もあると言われる。環境省(旧環境庁)では2000年度から奄美大島における本種の駆除事業を行っている。大和村の環境省奄美野生生物保護センターによると2003年度までの4年間に約1万2千匹が駆除された。しかし生息分布が島全体に拡大し年々捕獲が難しくなっており、当初の五年計画の撲滅は不可能と見られている。
また、2002年1月、環境省は沖縄本島北部の山原(やんばる)地区で、希少野生生物の保護のために本種の駆除を始めた。沖縄県は2002年10月から本種の駆除を始め、その後ノネコの駆除も開始している。
2004年5月には移入種対策を盛り込んだ外来生物法が成立し、環境省では本種を集中的に駆除する方針だが、本種やノネコの捕獲・殺処分を残酷であるとして、一部の動物愛護者の間からは反対運動も起こっている。現在では本種は実際にはハブをほとんど捕食しないことが知られている。
奄美大島に移入された個体の糞から発見された獲物としては、昆虫類やクモ、多足類が多く、そのほかに、アマミトゲネズミやアマミノクロウサギ、ケナガネズミ、ワタセジネズミ、アカヒゲ、バーバートカゲ、キノボリトカゲ等が見つかっているが、これらはいずれも絶滅危惧種である。一方、このときの糞の分析からは、肝心のハブの捕食は、まったく確認されなかった。
考えられる理由の1つとして、わざわざ危険なハブを獲らなくても、島には本種の獲物となる動物が数多く生息することが挙げられる。またハブが夜行性であるのに対して、本種は(厳密に言えば)主に薄明性であり、両者は時間的に棲み分けが可能である。すなわち、人間によって移入された本種は、期待されたように、(野犬・野猫を除けば)これらの島々の生態系ピラミッドの頂点に位置するハブを駆逐してこれにとって代わるのではなく、時間的な棲み分けによってハブと共存し、ピラミッドの頂点にハブと並び立つことによって、餌となる動物たちを著しく圧迫する存在となっている。
ちなみに、奄美大島では本種の放獣以前にハブ駆除のために2,363頭のイタチが放されたが、間もなく絶滅している。これはイタチがハブの攻撃を避けるすべを知らなかったためと見られる。
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