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トクサ植物門

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

トクサ植物門(-しょくぶつもん、Equisetophyta)は植物の分類群。葉の形から楔葉類などとも呼ばれる。維管束植物門の一部とする場合もあり、広い意味でのシダ植物に入れることもある。

特徴

現生の種はトクサ綱トクサ目トクサ科トクサ属 Equisetum の15種のみである。世界的に広く分布するが、中心は北半球の温帯である。オーストラリアには分布がない。トクサスギナなどを含む。

湿地に生育するものが多い。植物体は、根・茎・葉が分化する。地下に匍匐茎を伸ばし、地上に直立する茎を出す。茎にははっきりとした節があり、節間の茎は中空である。茎が緑色で、光合成の主力はここである。種によっては節から細長い三角形(または癒合して「はかま」状)の、あるいは中空の茎(さらに分岐することもある)が輪生するものもある。茎の先端に胞子葉が集まって球果様の「胞子穂」を形成し、ここに胞子を生じる。胞子穂のつく「胞子茎」はその他の「栄養茎」と別になっていることもある。この胞子茎は分岐しないことが多く、またスギナの胞子茎であるいわゆるツクシのように、光合成しないものもある。胞子はほとんどが両性であるが、E. arvense では雌雄の区別(大胞子、小胞子)がある。

高さは多くは0.2-1.5 mであるがE. telmateia は2.5 mに達し、E. giganteum は5 m、E. myriochaetum は8 mにもなる。

トクサ植物門の他のグループ(綱)には、化石としてのみ知られるロボクがあり、石炭紀に栄えた。ロボク(属名カラミテス:Calamites)は、高さ10mにも達する高木であった(現生トクサ類でも数mになるものもあるが木ではなく草に分類される)。現生のトクサ科に属する種は、ペルム紀後期にロボク科から分岐したと考えられている。他の植物群ではマオウモクマオウは外見上よく似ているが、系統上の関係を示唆するものとは考え難い。また、ロボクと同様に化石シダ植物として知られるフウインボクリンボクは、現生種ではトクサ科ではなくヒカゲノカズラ科に近縁である。

系統

トクサ植物門は従来、形態が全く異なることからシダ植物門(狭義のシダ)とは別に分類されてきた。しかし現生種による分子系統解析データからは、トクサ植物門はシダ植物門の系統に入り、リュウビンタイ科に前後して分化したと推定されている(トクサ植物とリュウビンタイ科との関係はまだ確定的でない)。

分類

†は化石種のみ。
  • トクサ綱 Equisetopsida
  • *トクサ目 Equisetales
  • **科 Archaeocalamitaceae†
  • **ロボク科 Calamitaceae†
  • **トクサ科 Equisetaceae
  • *目 Pseudoborniales†
  • *目 Sphenophyllales†

参考文献

  • Pryer, K. M., Schuettpelz, E., Wolf, P. G., Schneider, H., Smith, A. R., and Cranfill, R. (2004). Phylogeny and evolution of ferns (monilophytes) with a focus on the early leptosporangiate divergences. American Journal of Botany 91: 1582-1598 (http://www.amjbot.org/cgi/reprint/91/10/1582; pdf).
  • A. R. Smith, K. M. Pryer, E. Schuettpelz, P. Korall, H. Schneider, P. G. Wolf. 2006. "A classification for extant ferns". Taxon 55(3), 705-731 (http://www.pryerlab.net/publication/fichier749.pdf; pdf)

関連項目

stq:Pudderääske (Equisetum)
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