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ピアニスト

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より
ピアニスト () は、英語からの外来語
  • 広義には、ピアノ演奏を行う人のこと。
  • 狭義には、職業的なピアノ奏者のこと(日本で多く見られる用法)。
日本では自作の曲を演奏するピアニストは、ピアニストとしてよりも作曲家シンガー・ソングライターとして遇されることが多く、「ピアニスト」という言葉を用いる場合には、他人に(自分で作曲した)曲をまったくあるいはほとんど提供せず、もっぱら他人の作曲した曲を演奏する演奏家を指すことが多い。 また、日本では「ピアニスト」という言葉を、職業的にピアノを演奏する人と捉え、一般的なピアノの演奏者と区別する場合も多い。またピアノを演奏する日本人は「ピアニスト」と聞くと、特に高度な技術の持ち主(トップクラスのピアニスト)を専ら連想することも多い。

本記事では狭義、広義のピアニストの両方を解説する。

職業的なピアニスト

職業的ピアニストとは、もっとも厳密な意味では、ピアノの演奏やピアノ教育などを主たる職業としている者、それによって生活の資を得ている者を指すことになる。ピアノのソリスト伴奏ピアニスト、さらには各種の音楽学校においてピアノ奏法の教授を主として活動している教育家兼ピアニストなども含まれる。クラシックジャズなどのジャンルが比較的数が多いが、ポップスや他の新しいジャンルのピアニストも存在する。

クラシック音楽

演奏家

ピアノの演奏を通して演奏会や録音などさまざまな音楽活動を行っているが、いずれも再現芸術としての演奏に力点が置かれているところに特徴がある。ただし、トップクラスのピアニストたちは、他人によって作られた曲ではあっても、演奏のなかに深い芸術性や精神性を求め、単なる楽譜の再現ではなく、一つの表現活動としてピアノを演奏する。むろんこうした心構えは職業的ピアニスト以外にも共通するものであるが、彼らはきわめて高度な技術や表現力によってそれを高次に成功させている点において特異であるといえるだろう。

職業的なピアニストになるまで

現在ではクラシックの世界の職業的ピアニストの大半は、幼年期からさまざまな音楽教育を受け、ピアノの演奏に親しみ、長じて音楽学校などに通いながら演奏技術を高め、10代から20代の時期に各地のピアノ・コンクールに出場して地歩を築いてゆく。特にクラシックの場合、競争はきわめて激烈で競争があまりに激烈なため、身体の健康を害したり、精神的に変調をきたす者もそれなりの数がいる。、真の意味での「世界的ピアニスト」の座につくのはそれを希望する者のごくごく一部分でしかない。彼らの多くは芸術家として遇される。また、一握りの者が世界的な名声を勝ちうるとともに、先にあげたような演奏会や録音活動によって広い人気を集めることになる(ただしクラシック、ジャズともに欧米を中心・頂点とする地域的な音楽の様式であり、それ以外の地域ではかならずしも欧米と同等の知名度がピアニストに与えられるわけではない)。また、そのなかで歴史に名をとどめる名ピアニストとなると、数はいっそう少なくなる。なお補足的に述べれば、ピアノの演奏は現代の音楽教育、ことにクラシック分野においては、すべての音楽に対する基礎的な素養として位置づけられることが多く、作曲家、演奏家、指揮者歌手を問わず、その教育の一環としてピアノ演奏の習得が求められることが多い。特に作曲家や指揮者のなかは本職のピアニストと比較しても遜色ないほどの名手がまま見られ、バレンボイムアシュケナージのように指揮者兼ピアニストとして活躍している者もいる。

トップクラスのピアニストの本質は、音楽という芸術の世界において時代や地域を問わず、絶えざる競争にさらされているものであると見ることもできる。いわば「トップクラスのピアニスト」という概念は、その中心に「歴史的な名手」を置き、その周辺に「世界的な名声を得たピアニスト」、そのさらに周辺に「ある地域ではトップクラスと見られているピアニスト」を置いた、グラデーション状のヒエラルキーをなすものであるといえるかもしれない。

ピアノ教育を行うピアニスト

上述の演奏家はほんの少数、ごく一部なのであって、音楽学校や音楽大学を卒業し、初期のピアノ教育たとえば幼児などを対象としたもの。や音楽教育を行う職業的ピアニストのほうがはるかに多数存在する(日本ではこうした人々をなぜかピアニストと呼ばず“ピアノの先生”と呼ぶことが多い。海外では日本で言う「ピアノの先生」のことも「ピアニスト」と呼ぶ国は多々ある)。また、ピアノの技術を活かして初等・中等教育の音楽教師となる人も多数存在する。彼らが充実した活動を行うことによってピアノという楽器は社会に深く根を下ろし、全体的な質を向上させているといえる。

クラシックのピアニストの歴史

ピアノの直接の原型となる楽器が登場したのは17世紀ごろであったと考えられるが(ピアノの項参照)、それ以前から鍵盤楽器は作曲家にとって重要な素養のひとつであり、名オルガニストチェンバロ奏者であった大バッハ以降、鍵盤楽器奏者と作曲家を兼ねた人物は多い。著名な作曲家では、モーツァルトベートーベンショパンリストラフマニノフなどがその例であるが、職業的なピアニストの成立としては、フランツ・リストフランツ・リストはホールを使った演奏会や演奏旅行によってピアノ演奏のみで生計を立てることが可能になった初めての人物である(現在の一般の評価からは想像しにくいことではあるが、ショパンが生前、自身で行った演奏会の評判・成功の程度は、あえてリストのそれと比較すれば、かなり小さいものであった)。フレデリック・ショパンを嚆矢とすることが多い。彼らはすぐれた作曲家であり、カリスマ的な人気を誇った演奏家であった他に、多くの弟子を育成し、その後の奏法や教授法に影響を与えた人物でもある。現在でもピアニストの影響関係の系譜をたどってゆくと、リストかショパンにたどり着くことが多い。

ジャズの世界

アマチュアのピアニスト

以上のほかに、という英語の原義どおり、「ピアノを弾く人(弾ける人)」としてのピアニストがいることはいうまでもない。純粋に趣味的に演奏を行う者は多く、中には趣味が高じてセミプロとして演奏する者もおり、彼らの活発な活動がピアノという楽器の様々な楽しみ方を提供しているとも言える。金銭や名声といったものを抜きにして、純粋にピアノ演奏を楽しんでいる非職業的ピアニストの存在は大きな価値を持っている。

ピアニストの悩み

鍵盤のサイズやピアノ全体のサイズ・構造の影響で、掌が大きくて力のある奏者が有利なので、そうでない場合は悩まされることも多々ある。また職業的なピアニストの中には常に腱鞘炎に悩まされている人も多い。ピアニストが悩まされるのは手・腕の腱鞘炎である。ピアニストはヴァイオリンのソリストと比べれば座って演奏できるので、足腰への負担は小さい。また、ドラマー(ドラムス奏者)には手・腕・足すべてが腱鞘炎になっている者もいるので、それに比べれば多少は救いがある、とも言える。

ピアニストの問題点

他の楽器と異なり、ピアノは1台で和声進行・作曲など全てをまかなえる。結果、ピアニストは他の楽器奏者との調整・協力が不得手になる場合が多い。自身の演奏だけで複雑な音響世界が形成されるので、敢えて他者を入れたくない意識になる。ピアノ協奏曲作品でも、自身の大型楽器と管弦楽の小型楽器ではそもそも乖離しているという弊害が指摘される。初期古典派の協奏曲では、独奏楽器と管弦楽との完全な対立が中心になっていたが、ブラームスラフマニノフなど時代が下った作家の作品では、渾然一体となった協奏をどう実現するかに重点が置かれている。音楽には独奏合奏の要素があり、ピアニストが独奏に偏る結果、狭い視野になることを防ぐ意味でも、他楽器の知識は重要である。

現代の著名なピアニストの一覧

クラシック音楽のピアニスト

五十音順に並んでいる。クラシック音楽の演奏家一覧#ピアノ奏者も参照。

海外

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日本

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伴奏ピアニスト

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ジャズ・ポピュラー音楽・その他のピアニスト

生年代順に並んでいる
1800年 - 1899年
1900年 - 1919年
1920年 - 1939年
1940年 - 1959年
1960年 -
生年不詳、または非公開

脚注

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