日本におけるフェリー(Ferry)とは、旅客や貨物を自動車ごと運搬できるようにした船のことである。
フェリーは貨客船であり、貨物船の一種で自動車の海上輸送に用いられる「自動車専用船」とは分類上異なる。カーフェリー(Car ferry)、自動車渡船、自動車航送船などとも呼ぶ。
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鉄道連絡船については本項目では述べないため、鉄道連絡船を参照のこと。
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渡し船については本項目では述べないため、渡し船を参照のこと。
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旅客船:必要な安全設備と客室設備や快適性のための減揺装置や高速航行性を備える。
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貨物船:多数の雑多な自動車を短時間のうちに安全に個人運転者の操縦によって自走乗船・自走下船させ固縛し、運搬する設備や能力が必要となる。
名称
日本語の「フェリー」の元となった英語の「Ferry」の原義は「渡し船」「渡し場」の意味であり、英語圏においても車輌を載せない客船も含まれる渡し船の意味の「Ferry」では無く、自動車も運ぶという意味で「Car ferry」と呼ばれていた。日本にこのような船が導入された当時から、和訳されて「カーフェリー」と呼ばれ、しばらくは現在のフェリーに対して使われていたが、やがて「カー」が省かれ、21世紀初頭現在の用法である「フェリー」だけで表現されるようになった。
英語圏でも、「Car」にはトラックやトレーラーは含まれないため、多様な自動車すべてを運ぶ船を「Car ferry」と呼ぶと違和感があるため、近年では ROPAX(roll on/roll off passenger) vessel や Ro-Pax Ferry と呼ばれる場合がある。 日本で「ローパックス・フェリー」という表現が定着するかは不明である。
[池田良穂著 「図解雑学 船のしくみ」 ナツメ社 2006年5月10日初版発行 ISBN 4-8163-4090-4
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分類
旅客船兼自動車渡船(旅客フェリー)
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旅客船と貨物船の2つの機能が求められるため、建造と運行がコスト高となる。
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長距離フェリー
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:日本長距離フェリー協会による定義では、片道300km以上の航路に就航しているフェリーであり、陸上輸送の代替として物流の効率化に貢献している。日本では1970年代に運輸省が全国自治体に働きかけて旅客フェリー設備の整備が進められたが、港湾設備が整うと運航側が旅客営業を廃止し貨物船などに転換する「ただ乗り」現象が多発している。大阪港や神戸港と四国・九州の各港を結ぶ旅客フェリー航路は複数存在する一方、東京港から北海道方面に向かう旅客フェリー航路は大洗港などに拠点を移した。
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日本長距離フェリー協会による定義では、片道300km以上の航路に就航しているフェリーであり、陸上輸送の代替として物流の効率化に貢献している。日本では1970年代に運輸省が全国自治体に働きかけて旅客フェリー設備の整備が進められたが、港湾設備が整うと運航側が旅客営業を廃止し貨物船などに転換する「ただ乗り」現象が多発している。大阪港や神戸港と四国・九州の各港を結ぶ旅客フェリー航路は複数存在する一方、東京港から北海道方面に向かう旅客フェリー航路は大洗港などに拠点を移した。
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国際フェリー
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:国際航路に就航しているフェリーであり、安全基準などは海洋関係の国際条約(SOLASなど)により規定されている。
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国際航路に就航しているフェリーであり、安全基準などは海洋関係の国際条約(SOLASなど)により規定されている。
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:鉄道連絡船(車載客船)
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:カーフェリーは車載客船を基に自動車用としたもので、自動車航送を並行している例もある。
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カーフェリーは車載客船を基に自動車用としたもので、自動車航送を並行している例もある。
貨物自動車渡船(貨物フェリー)
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日本語で慣用的に使われる「フェリー」とは異なり貨物専用のフェリーである。旅客定員が13名未満のもので、旅客船では必要な安全装備が不要となる。ロールオン・ロールオフ貨物船(RO-RO船、roll-on/roll-off ship)と同じ分類と機能であるため船型も同じものとなる。
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鉄道連絡船のうち車両渡船(旅客を搭乗させず鉄道車両のみを航送)は、これに含まれる。
船内設備の例
船室
短距離航路では1から2クラスの船室区分となっているものが多いが、長距離になるほど多様な料金体系による船室区分が見られる。また、従来の等級に縛られない命名法(商船三井フェリーの場合、スイート、デラックス、スタンダード、カジュアル、エコノミーの5段階)も見られるようになってきた。
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特等船室 - 定員2人から4人の個室。1等の2人部屋の設備を強化したようなものとホテルのスイートルームに相当する豪華な客室の二種類に分かれる。大抵は特等止まりでスイートルームまで備えているフェリーは少ない。上部デッキの見晴らしが良い場所に割り当てられる。
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1等船室 - 定員2人から4人の個室。4人定員の場合には2段ベッドの船も多いが、日本のフェリーでは和室(6畳ないし8畳)も存在する。2人部屋の場合は特等に比べて設備が簡素化されている他、窓のない内部屋に設定されていることも多い。短距離航路では個室ではなく、大部屋にリクライニングシートを備える形式の船室も存在する。
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2等寝台 - 大部屋に二段ベットを大量に設置した部屋で、最低限ではあるがプライバシーが確保される。主な設備はライトにコンセントと枕といったところで、シーツは自分で敷く。合理化の一環として二等寝台のみという長距離フェリーも現れてきている。近年ではバリアフリーの一環としてベッドとテレビが備わった小部屋タイプが増えてきている。
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2等船室 - 仕切りが無いカーペット敷きの大部屋。1部屋あたり数10人単位の定員となる。短距離航路では、大部屋に椅子を備える形式の船室も存在する。カーペットに直に座る形を取るのは極僅かな国々に限られており、大抵の国では椅子式が主流になっている。多客時には展望室や食堂などのスペースを臨時席にするケースもある。自由席が基本だが長距離航路では2等船室でも座席を指定するケース(関西汽船やダイヤモンドフェリーなど)もある。
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ドライバーズルーム - トラック運転手専用客室。2段ベッドと談話室を組み合わせた客室が標準的であったが、近年は個室を備えるフェリーも登場している。一般客の2等船室よりも良い接遇サービス環境にあることから、ドアなどでキャビンが仕切られており一般客が出入りできないようになっている。
その他
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食堂 - 長距離フェリーでは必須の設備であるが、オーシャン東九フェリーの「おーしゃんのーす」「おーしゃんさうす」のように食堂を廃止して自販機に置き換えるケースもある(同社では両船を「カジュアルフェリー」と呼称している)。
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浴場 - 日本国内の長距離フェリーでは大抵備え付けている設備。展望式になっているものが主流である。沖縄航路ではシャワーのみ、あるい浴槽に水を貯めていないなどの処置を取っていることもある。
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展望室 - 船首側にある場合は夜間閉鎖またはカーテンを全閉されることもある。また、混雑時には2等船室の臨時席にする都合で、展望室とは名ばかりでカーペット敷きの大広間になっている例も少なくない。二等の客が展望室のベンチで横になっているケースがあるがマナー違反である。
運賃・料金
これは一般的説明なので、必ずしも各社の規定がこれに合致するとは限らない。
フェリーの運賃は、
鉄道などと多少異なり、大人1人につき小児1人まで無料となる、と定められている。また、指定されている座席または寝台を1人で使用する場合を除き無料となるのは、1歳未満の小児(鉄道でいう「乳児」)に限られる。
また、自動車を載せる際の運賃には大人1人分の2等船室運賃があらかじめ含まれているので、2等船室に乗船する際には改めて運転士の運賃を支払う必要はない。ただし、1等船室に乗船する場合は、その差額が必要となる。
手回り品は、20kgまでは無料となり、超過分は有料となる。持ち込むことができるのは30kgまでであるが、30kgまで無料というわけではなく、30kg持ち込んだ場合は10kg分は有料となる。ただし、車椅子、身体障害者補助犬は上記の重量制限に含めない。
日本の国際航路
日本では外航貨物定期航路事業、外航旅客定期航路事業、外航不定期航路事業に分類される。
ギャラリー
日本のフェリー(10,000トン超)
画像:SNF SUZURAN.JPG|すずらん
画像:SNF HAMANASU.JPG|はまなす
画像:Kobe Rokko Island Ferry Terminal01n3872.jpg|フェリーせっつ
画像:Taihiyo ferry Ishikari.JPG|いしかり
画像:Bhw PICT0018.JPG|さんふらわあ きりしま
画像:Osaka-express JAPAN.jpg|おおさかエキスプレス
画像:Ocean-North JAPAN.jpg|おーしゃんのーす
画像:ナッチャンRera.jpg|ナッチャンRera
日本のフェリー(4,000-10,000トン未満)
画像:Sof PICT2372-2.JPG|おれんじ8
画像:Kks PICT0024.JPG|さんふらわあ こがね
画像:Mtf PICT0026.JPG|フェリーきたきゅうしゅう
画像:Sun-Flower Ivory JAPAN.jpg|さんふらわあ あいぼり
画像:Kss PICT0010.JPG|さんふらわあ こばると
画像:Kobe Rokko Island Ferry Terminal09s3872.jpg|フェリーダイヤモンド
画像:べにりあ (2代目).jpg|べにりあ
画像:A"LINE PICT0085.JPG|琉球エキスプレス
画像:Higashinihon-ferry VANIR.JPG|ばにあ
日本のフェリー(1,000-4,000トン未満)
画像:Ritsurin2 03s3400.jpg|りつりん2
画像:Tokyo Bay Ferry-Kanaya maru1.jpg|かなや丸
画像:Boreas soya.jpg|ボレアース宗谷
画像:Tokyo Bay Ferry Shirahama maru02.jpg|しらはま丸
画像:Orange-Kyusyu JAPAN.jpg|おれんじ九州
画像:Ferry Kikai.jpg|フェリーきかい
画像:Kurihamamaru.JPG|くりはま丸
画像:20070321tsuda1.JPG|フェリーつるぎ
画像:Oita JAPAN.jpg|おおいた
画像:Isewanferry-mikawamaru.JPG|三河丸
画像:Isemaru.JPG|伊勢丸
画像:Chitamaru Isewan ferry01.jpg|知多丸
画像:New-shikoku JAPAN.jpg|ニュー四国
画像:JetFerryHayabusa.jpg|ジェットフェリーはやぶさ
画像:OceanArrow1.jpg|オーシャンアロー
画像:駿河湾フェリー.JPG|駿河
画像:SakurajimaFerry.jpg|第十八櫻島丸
日本のフェリー(1,000トン未満)
画像:Blue-line04s3200.jpg|ブルーライン
画像:Ariake ferry Taira.jpg|サンライズ
画像:Shikoku-ferry Uno.jpg|第八十玉高丸
画像:Utaka-Kokudo-ferry Uno.jpg|こんぴら丸
画像:Nakajimakisen.jpg|なかじま
画像:Sakurajimamaru8.JPG|第八櫻島丸
画像:Ferry New Koshiki.jpg|フェリーこしき
画像:TSUGARU-SHIMOKITA LINE.JPG|フェリーかもしか
画像:Ferry Kerama.jpg|フェリーけらま
画像:Ferry-yonakuni,JAPAN.jpg|フェリーよなくに
画像:Shimatetsu Ferry.JPG|フェリーくちのつ
画像:Imk-shiraki.JPG|しらきさん
画像:Ferry Zamami.jpg|フェリーざまみ
画像:みやじま丸.jpg|みやじま丸
画像:宮島松大汽船-厳島01.jpg|厳島
画像:宮島連絡船-ななうら丸01.jpg|ななうら丸
画像:Ferry Kakeroma.jpg|フェリーかけろま
画像:Shodoshima-exp-ferry Tonosho.jpg|第2しょうどしま丸
画像:Ferry Kariyushi,JAPAN.jpg|かりゆし
画像:IDT FerryDream.jpg|フェリードリーム
画像:Mitsuhama-Port 2(Matsuyama City).JPG|フェリーしらきさん
画像:Kanmon Fukuhiko.JPG|フェリーふく彦
日本に就航する国際フェリー
画像:Cruise Ferry Hiryu,JAPAN.jpg|クルーズフェリー飛龍
画像:Xinjianzhen China.jpg|新鑑真
画像:Yanjing Kobe03s3200.jpg|燕京
日本以外のフェリー事情
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バルト海
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税金が比較的高いと言われる北欧のスウェーデンやフィンランド等を結ぶ国際フェリー船内では、酒や煙草が免税価格で買えることから、買物目的を兼ねた渡航者で賑わっている。同地域に就航するシリヤラインやバイキングラインでは、豪華客船に匹敵する設備を持った50,000トンクラスのフェリーを就航させている。なお、周囲の国々がEUに加盟した現在では非EUの小島に寄港することによって国際航路の条件をクリアしている。
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ノルウェー
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南端のベルゲンからフィヨルド沿いに北上、ノールカップを回って北端のヒルケネスを往復する沿岸急行船が有名。生活航路であると同時に観光ポイントを巡ることからクルーズ船としての性格を持ち合わせている。船体は古いものから新しいものまで様々だが年が若くなるにつれて設備が豪華になっている。
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フィリピン
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諸島国であるフィリピンではフェリーが交通手段として頻繁に使われている。日本航路からリタイアした船が使われているが、乗客数を増やすために改造されているケースが多く、定員オーバーで運行された結果、海難事故がたひたび起きている。
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英仏海峡
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ニューヨーク
出典
関連項目
外部リンク