読み込み中...

リュックサック

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より
Wikipedia画像へのリンク(リュックサック(deuter(ドイター)製))

リュックサック: Rucksack:に負うの意)は、荷物を入れて担ぐための袋である。登山軍事などその用途は広く日常生活でもよく用いられる。そのためさまざまな呼ばれ方をする。背嚢(はいのう)、リュックザック (Sack)、バックパック (backpack)、ナップサック (knapsack)など。

別名

ドイツ語本来の発音は「ルックザック (Rucksack)」で、「背中袋」の意味である。日本語で「ルック」が「リュック」になったのは、語源のリュッケン (Rücken、背中) に引きずられたからとも言われる。英語では「ラックサック (rucksack)」だが、登山の専門用語であり、一般には通じにくい。英語の「バックパック」、日本語の「背嚢」はドイツ語からの直訳である。

ドイツ語の「ザック (Sack)」は英語の「サック (sack)」と同じで単に「袋」という意味であり、文脈上明らかな場合を除き、リュックサックの意味では使わない。

「バックパック」という訳語はイギリスで生まれ、1910年代に北米に広がった。それ以前は「ナップサック (knapsack)」「サックパック (sackpack)」と呼ばれていて、現在でも主に北米でこう呼ばれる。北米ではまた、単に「パック (pack)」とも言う。なお日本では、「ザック」に引きずられてか「ナップザック」「ザックパック」とも言う。また、日本では「ナップサック」は小型のものを言うことが多いが、英語ではこのような意味合いはない。

種類

デイパック:日帰りハイキングに使う、1日分の荷物が入る程度のもの。daypackの意味だが、誤って「デイバッグ」「デイバック」「ディパック」「D-pack」などとも。
アタックザック:切り立った岩の峰を岩登りによって登頂する際に便利な、岩にぶつかりにくい縦長形状。名称に関わらず日帰りから小屋泊まり、テント縦走、スキー用などがある。フレームがない、若しくは内蔵されており見えないことから、フレームザックに対し「ソフトパック」とも。
サブザック:メインのザックに入れておき、ベースキャンプからアタックする際、あるいは荷物の大半を置いて近くの峰まで往復する際に用いる小型軽量のザック。薄地のデイパックをサブザックとしても使える。
キスリング:両横に大きなポケットが張り出した3室からなるキャンバス製の大型ザックで、発案者であるスイスの登山用具製造業者キスリングの名前に由来している。口を巾着の様に締めたあと、余った紐でさらにその下を括って水が入らないようにすることが出来た。厚い木綿のキャンバス地はそれ自体に防水性があるが、さらに熱した揮発油ワックスを溶かして塗布することも時には行われた。
駅の改札を通るときに横幅が広すぎて引っかかるので、体を横にしながら改札を通り抜けていたことから、かつてキスリングを背負って山に出かける若者たちは「カニ族」とも呼ばれた。
容量は大きいもののパッキングが難しく、荷物の詰め方によって背負い心地に大きな差が出る。また、構造上全重量が肩にかかり負担が大きいため、今はめったに使っている人を見ない。

近代の変遷

日本では長い間、他の登山用品の呼称(例:ピッケル、アイゼン、シュラフ、ツェルトなど)と同様に、ドイツ語由来の「リュックサック」や「ザック」という呼び名で親しまれたが、1970年代後半から1980年代にかけてアメリカ文化の一つと言える「バックパッキング」という行為が日本に紹介されると同時に、バックパックと英語で呼ぶことが徐々に一般化していった。ただし、単に言葉が入れ替わっただけではなく、当時日本に紹介されたバックパックは背負子(しょいこ)型の金属フレームに、複数の収納スペースを持つナイロン製のパックが装着されたもので、その形状からして斬新だった。 内容的にも当時としては最新の材料(ジュラルミンチューブ、密閉型セルのフォームパッドなど)を活用した先進的なもので、固くて重いコットンキャンバス製のキスリングスタイルのリュックサックが一般的だった当時の日本人登山家を大いに驚かせた。

これらはフルフレームパック(エクスターナルフレームパック)と呼ばれるタイプで、昔は木枠+キャンバスで作られていた背負子型を、当時の最新マテリアルでリメイクしたものと言える。とはいえ、単に素材を新しくしただけではなく、荷物を腰骨で支えるという発想を大きく取り入れており、分厚いパッドをくるんだ大型ヒップベルトや、背中の形に合わせるように曲げたフレームなど、形状的にもさまざまな工夫が施されていた。これらのフルフレームパックは主にアメリカ本土に多い平坦なロングトレイルを長期間歩くために開発されたものだったため、地形の急峻な日本の山岳地での利用には合わないと評されるようになり、一時のブームが過ぎ去った後は登山道で見かけることもほとんどなくなった。

ただし、重い荷物は「肩で背負う」よりも「腰で支える」ほうが疲労が少ないというコンセプト、肩ベルトに肩が締め付けられて起こる「ザック麻痺」を防ぐ有効性を広めたと言う点において、この“ヒップベルト付きフルフレームパック”の貢献は非常に大きい。

キスリングに代表される旧式のパックでは、荷物は肩ベルトで背負い、さらに袋との摩擦により背中全体で荷重を担うもので、腰に荷重を分散すると言う発想はあまり無かった。ウェストベルトのついているタイプもすでに存在していたが、それらの多くは“荷物が揺れるのを防ぐ”という程度の意味合いしか持たないものだったと考えられる。小型のバックパックに付いている細いウェストベルトと、大型パックに付いている分厚いパッド入りのヒップベルトでは、その目的が全く違っており、近代フレームパックの出現を期にヒップベルトの重要性が広く認識され、荷重をいかに腰骨に分散するかということが本気で考えられるようになったと言える。

そして、フルフレームパックの代わりに登場したのがフレーム構造を外に出さずにパックの中に収めてしまったインターナルフレームパックである。荷重を支えるフレームが外から中に配置換えされたと同時に、エクスターナルフレームのパックよりも柔軟性のあるフレーム構造が取り入れられ、背負い心地、機動力ともに向上した。例えて言えばトラックタイプの架台型シャシーから乗用車のフロアパネル一体型シャシーへの進化のようなものかもしれない。現在の大型パックのほとんどはこのインターナルフレーム構造であり、今やエクスターナルフレームを持つバックパックは本家アメリカにおいても数少ない。

ジュラルミンやFRP(最近はチタン合金やカーボンファイバーなども利用されている)で作られた薄手の背面フレームを背面パネルに内蔵したインターナルフレームパックは、外見からはフレームを内蔵していることが判らないので、フレームの有効性を意識していない利用者も多いと言われる。また、中・小型のバックパックでは、荷重がそれほど高くないことを前提にフレームの構造が簡略化されているものも多く、中には軽量化を優先して「シャシー」というよりは「支え」と呼ぶほうが似つかわしい程度のフレームしか持たないものもある。

外見からの簡易な判別法としては、ヒップベルトに注目すると判りやすい。しっかりしたフレームで荷重分散をさせようと意図されたバックパックでは、総じてヒップベルトも大きくてしっかりしたものが与えられていることが一般的だ。もちろん、これらは設計思想の違いに基づく結果であって、一概にどちらがよいと言えるものではない。

いずれにしろ、インターナルフレームパックの内蔵フレームはあくまでも荷重を支えるためのものなので、軽い荷物しか入れないパックに頑丈なフレームを組み込んでも、単に無駄な重量が増すだけである。デイパックのような小型のものでは、フレームを持たず、型くずれと背中へのアタリを緩和するためのフォームパッドやプラスティック製のプレートを内蔵しているだけ、という程度が普通であり、製造メーカーによっては、フレームを内蔵していない縦長のリュックサックをあえて「ソフトパック」という風に呼ぶ場合もある。

最近の動向

  • 上半身の筋肉を代行するフレーム構造と太いベルトが疲れを軽減するという。その分、重量が増す傾向にあるので、総合的な判断が必要である。
  • 網やゴムでPETボトルなどを簡単に脱着できる工夫も目立つ。ファスナーも多くなっている。
  • 大型リュックサックでは、肩ベルトの上端取り付け位置の高さ調整機能を持ったものが増えている。
  • 3wayバッグの中の1つとして多い。 例えば、リュック・手提げ・ショルダーのタイプやリュック・手提げ・車輪のついたキャリーケースのタイプなど。

ファッション

  • 荷物用カラビナにカップ等をつける人と、逆にテントマットまで中に入れる“見せない”主義の人がいる。熊避けの鈴くらいならともかく、カップ等々付けるのは、ベルトホルダーが傷む原因になるからやめた方がよいと言う専門家もいる。

関連項目

 読み込み中...

ブログレシピコミュニティお小遣いふくびき壁紙写真

Copyright(C)2008 GMO Media, Inc. All Rights Reserved.