読み込み中...国立公園(こくりつこうえん)とは、国が指定し、その保護・管理を行う自然公園である。日本においては狭義には、自然公園法に基づき、日本を代表する自然の風景地を保護し利用の促進を図る目的で、環境大臣が指定する自然公園のひとつ。国定公園が都道府県に管理を委託されるのに対し、国立公園は国(環境省)自らが管理する。日本の国立公園の面積の約60%が国有地である『ようこそ国立公園へ』(環境省)。
世界最初の国立公園は、1872年に第18代アメリカ合衆国大統領・ユリシーズ・S・グラントによって指定されたイエローストーン国立公園である。日本では1931年に自然公園法の前身である国立公園法が施行され、1934年3月16日に瀬戸内海国立公園、雲仙国立公園、霧島国立公園の3か所が最初の指定を受けた。また戦前の台湾と朝鮮でも国立公園指定の動きがあり、実際、1937年12月27日に台湾の大屯山、新高阿里山、次高タロコの3箇所が日本の国立公園に設定された経緯がある。2007年8月末までに32箇所の国立公園が指定されてきたが、前記の台湾の3箇所の国立公園が日本の統治権放棄により消滅したために、現在は29箇所の国立公園が存在している。
2007年8月1日、西表国立公園の区域を拡大し沖縄県石垣島の一部を編入し、同国立公園の名称を西表石垣国立公園に変更した。これは、1964年の富士箱根伊豆国立公園以来43年ぶりの大規模な拡張である。この拡張により、新空港問題などで有名となった白保地区等が海中公園地区に指定され、同国立公園の海中公園の面積は日本の国立公園中で最大となった。
また、同年8月30日に日光国立公園から尾瀬地域を分離し、周囲を新たに編入する形で尾瀬国立公園が新設された。これは釧路湿原国立公園以来20年ぶりの国立公園の新設である。
国立公園は自然公園法に基づき環境省が整備を進め、公園内に公園利用拠点である集団施設地区を指定し、国民休暇村の設置や自然遊歩道、自然観察などを目的としたビジターセンター、エコミュージアムセンター、キャンプ場などが整備されている。公園内の特別保護地区との規制とメリハリをつけ、国立公園の保護と利用の調整が行われている。
国立公園は観光地と混同されることが多いが、国立公園の前提は自然公園法に基づき、その地域の自然や景観などの保護を目的としている為、定義上、国立公園=観光地という事ではない。
実際に国立公園を観光地としている場合でも、地域内において国立公園地域は細分化されている為、人の立ち入る場所などは人家、宿泊施設の近くであっても区別されている。この為、展望台などが整備され、国立公園地域の景観などを望むことができるが国立公園より若干外れた区域から国立公園内を望んでいる場合もある。
国立公園は環境省が整備を進め、環境に配慮したハイキングコースや遊歩道、自然観察などを目的としたビジターセンターなどが整備されている。これらを観光資源とし、公園地区外に宿泊施設などを整備することにより、観光地として整備されている場合が多い。
なお、一部の国立公園の特別保護地区の中には一部宮内庁や神宮司庁が管理するものがある。これらの多くは神域として管理されているものであり、管理者もしくはそれらから委託された者以外の入山などの立ち入り行為自体が禁止されている。事実上、環境省の特別保護地区同様の規制が加えられている。またその周囲の殆どは環境省によって保護されている。