読み込み中...『黒蜥蜴』(くろとかげ)は小説。江戸川乱歩の代表作の一つである。
宝石等の財宝を盗む女賊と名探偵明智小五郎が対決する推理小説である。初出は連載小説として雑誌『日の出』に1934年1月号〜同年12月号に連載された。
1957年12月、ポプラ社刊・名探偵明智小五郎文庫2 『黒い魔女』は、少年向けにリライトされた作品で、氷川瓏による代作である。ポプラ社刊・少年探偵シリーズにも収録され、ロングセラーとなった。
この作品は三島由紀夫による戯曲化、高階良子とJETによる2度の漫画化、大映・松竹による2度の映画化、そして多岐の団体により幾度も舞台化が手掛けられたことでも知られる。
なお、江戸川自身の原作と、それぞれの戯曲・漫画等の派生作品では、各作品発表時点においての「現代」に設定されたものが多いために時代設定がバラバラで、話のこまごました点でも差異もある。
例えば、高階版の「潤一と早苗」、三島版の「潤一と葉子」のように原作にはない恋愛模様が描かれたり、高階版のように潤一が早苗に同情して黒蜥蜴を裏切り、早苗と逃亡を図って黒蜥蜴の部下の凶弾に仆れたり、(原作では潤一は死なない)、黒蜥蜴と庄兵衛との間で行われる『エジプトの星』の取引場所が原作の通天閣から、三島版や高階版では東京タワーなどに変更されたりなどの差異がある。
しかし、明智と警察の裏をかいた黒蜥蜴の犯行遂行、相並び起たぬ存在ながら互いに恋愛にも似た感情に陥る明智と黒蜥蜴、黒蜥蜴の自殺という大団円などの大筋は共通している。
本作は過去に2度映画化されているが、いずれも江戸川の原作よりも三島の戯曲にのっとった内容となっている。
高階良子が月刊『なかよし』1971年4月号〜同8月号に『黒とかげ』のタイトルで連載。「学園・青春モノに限界を感じ、作風を変えるべく挑戦した一作(本人談)」で、画風はいかにも当時の少女漫画らしいものながら、ストーリー展開は江戸川の原作に勝るも劣らぬシリアスな展開で評判となった。なお高階はその後も江戸川作品に限っても『パノラマ島奇談』(漫画化題『血とばらの悪魔』)・『孤島の鬼』(同『ドクターGの島』)も発表、好評を博した。
JETは朝日ソノラマより単行本として2002年12月、『黒蜥蜴 名探偵登場!』のタイトルで作品発表。描画・コミカライズにおけるストーリー展開について三島戯曲・美輪作品に馴染んだ読者からの評価は割れたが、大方の読者からは高階作品同様好評を得た。
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