読み込み中...信用情報(しんようじょうほう)とは、経済活動に関する情報を記録したものである。個人に関する信用情報は個人情報の一つ。
割賦販売法では、「購入者の支払能力に関する情報」と規定している。
現代においては、個人の経済活動といえども資産(不動産等)や商品の購入を行うための借金は避けられないものとなっている。この風潮は、資産等の価格の高騰もさることながら、借金をさせてでも消費を喚起させたいという供給側の都合によってもたらされている面もある。また、この風潮の進展に伴い、銀行(及びその関連会社)による個人向けローンや消費者金融、クレジットカードといった取引形態が登場し、多様化することで、この風潮に拍車をかけている。しかしながら、借金奨励ともいえるこのような風潮のもとであっても、金融機関は各個人の債務返済能力に応じて金を貸す必要がある。そのため、各金融機関は各個人に融資を行う際に、その債務返済能力(信用)を審査し、それに応じて融資金額を決定する。そして、その審査の際に収集・参照され、蓄積される情報を「信用情報」という。
なお、「信用情報機関」と言う基盤が整備され、各々積極的(有効的)に活用されている国は、欧米や日本などの先進国が主となっている。例えて言えば、中国では上海などの都市部の富裕層(十数万人程度)の情報を中心とした信用情報機関(民間企業)が数社ある程度である(日本でも銀行以外の取引で活用が始まったのは30年程前の事である。)。
クレジットヒストリーとも呼ばれ、特にアメリカなどでは、或る程度の蓄積がないと社会生活が困難になる。
最近では、前述のように個人向け金融取引の形態も多様化していることから、借金を申し込む個人が複数の金融機関から借金を受けていることも多い。このため、金融機関にとっては自己が保持する信用情報だけでは正確な審査ができない可能性があることから、金融機関間での信用情報の共有も盛んに行われている。なお、この情報共有は信用情報機関を媒介として行われている。
なお信用情報機関では会員会社からの登録によって支払遅延等のネガティブな情報も記録されそれらが会員会社の審査時に材料として使われる事になるが、その信用情報機関がブラックリストなどの様式化された資料を保有している訳ではない。 (ただし債権者側(クレジット会社)等が収集した信用情報などを元に、独自に「要注意人物リスト」「延滞者リスト(俗に言う『社内ブラック』)」などを作成・保有している事は否定できない。)これは新規にカード類や融資の申込には既存の契約状況を確認する為に必需で、成約後も必要に応じて参照される。
これらは、CICなどでは最寄りの窓口へ来所か郵送で、全情連系の場合は信用情報機関または都道府県の貸金業者協会などへ来所することにより申告でき、5年以内の間(CRINにも)登録され、本人の任意で期間内であれば申告情報を抹消する事も出来る。
このうち、審査の判断に大きく影響を与える信用情報の内容は以下の通りである。
などがある。
このうち、同姓同名などの他人の情報を参照されてしまう事が多い人や、事実と違った情報が登録されていたなどの場合は、なぜ他人の信用情報が参照されてしまうのかや、事実の異なった信用情報が登録されているのか等の調査依頼を行い、必要に応じて内容の訂正を行う事などが可能である。 (但し、該当の信用情報の内容が事実であれば抹消や訂正は出来ない。)開示される信用情報に契約年月日が含まれていない場合がある等情報が制限されていることがある。
信用情報機関とは信用情報の収集及び提供を行う機関である。
割賦販売法では「信用情報の収集並びに割賦販売業者等(割賦販売業者、ローン提携販売業者及び割賦購入あつせん業者)に対する信用情報の提供を業とする者」、貸金業の規制等に関する法律では「資金需要者の借入金返済能力に関する情報の収集及び貸金業者に対する当該情報の提供を行うもの」とそれぞれ規定している。
日本では、個人に関する信用情報機関は全国銀行個人信用情報センター、株式会社シー・アイ・シー、株式会社シーシービー、株式会社テラネット、全国信用情報センター連合会加盟の個人信用情報機関の5つがある。また、事業者に関する信用情報機関に株式会社ジェイビックがある。
全国銀行個人信用情報センター(略称「KSC」)は、全国銀行協会(全銀協)が運営する信用情報機関である。会員は、一般会員(全銀協に正会員として加盟している銀行)と特別会員(一般会員以外の銀行または法令によって銀行と同視される金融機関、政府関係金融機関またはこれに準じるもの、信用保証協会、個人に関する与信業務を営む法人で信用保証協会以外の会員の推薦を受けたもの)がある。保有する信用情報はおよそ8000万件。
現在4億件を越す信用情報を保有している。また、現在の規定で成約状態である場合は原則月1回の更新が会員各社に義務づけられたため、ここから得られる信用情報は精度が高いとされる。
なお、CICでは申込情報・照会情報・異動情報(CRIN情報)以外の与信対象者の成約・解約など平時の信用情報は、他社照会時は該当会社名が分からないようになっている。
また、流通業・信販・クレジットカード業の為に設立された情報機関であるため、銀行等金融機関は加盟できない。(その子会社のカード・ローン会社や信用保証会社は加盟できる。また、消費者金融専業会社の加盟が解禁されたのは1999年頃の三洋信販からである。)2億件を超す信用情報を保有し、先の業種が異なる企業間の信用情報が利用出来る。しかし、情報更新などが会員会社の任意であり、登録内容も他の信用情報機関の物よりも詳細ではない場合があるなどの課題点がある。
全国信用情報センター連合会加盟の個人信用情報機関は、消費者金融専業会社(以下「専業」)と商工ローン会社の各社が出資して設立した全国33箇所にある信用情報機関である。また、これを統括しているのが全国信用情報センター連合会(略称「全情連」・「FCBJ」)である。
信用情報が登録されるのは全情連加盟の個人信用情報機関であり、全情連に登録される訳ではないが、全情連のスターネットシステムというネットワーク網で、全情連加盟の個人信用情報機関と共有されている。この為、俗に「全情連に登録される」と考えても差し支えないだろう。
前述の通り、専業と商工ローン会社が主な会員で、大手の会社以外にも中小の金融会社(いわゆる街金融など)も、法人格の貸金業登録など一定の条件を満たせば会員となり信用情報を利用できる。
全情連加盟の個人信用情報機関と他の信用情報機関の大きな違いは、各々の利用状況(貸付高・支払状況・企業店舗名など)が会員会社の情報から随時更新・反映されていることである。そのため、同日中に何軒も融資の申込をした際の融資の可否や、自転車操業的な兆候は無いかなどが、ほぼリアルタイムで分かるなど、部分的にはCICのそれとは比べものにならない程詳細な情報が登録されている。
全情連の信用情報照会端末は、加盟会社の店頭に審査のために設置されている。そのため、加盟会社の社員などが私的に照会端末を使って他人の信用情報を参照したり、それを外部に売却・流出させたりなど、モラルの問題がある。
主な加盟個人信用情報機関は、株式会社ジャパンデータバンク(東京都、茨城県、埼玉県、千葉県及び神奈川県)、株式会社レンダースエクスチェンジ(大阪府、奈良県及び和歌山県)などである。
従来は一部の例外を除き原則として専業(武富士、アイフル、アコム、プロミス、GEコンシューマー・ファイナンスなど)のみが会員であったが、入会資格が改められ、現在では非専業も会員となる事が出来、ライフ、オリエントコーポレーション、セントラルファイナンス、アプラス、ソニーファイナンスインターナショナル、イオンクレジットサービス、クレディセゾン、三菱UFJニコス(子会社を含む)などが入会している。但し、イオンクレジットサービス、クレディセゾン、三菱UFJニコス(子会社を含む)などはローンカードのみ全情連を利用し、クレジットカードには利用していない(その他の各社(専業を含む)はクレジットカードにも利用している、ただし、審査時の参照に利用されるものであり、ショッピング利用については借入情報は記載されずキャッシング利用のみ借入情報が記載される。(キャッシングの利用のない者は全情連に情報が登録されないので個人情報機関に情報開示を求めれば記載されているかが分かる。)株式会社テラネットは、全情連の制約により加盟できないクレジットカード会社等が全情連に登録されている情報を参照できるように、2000年に運用が開始された信用情報機関である。テラネット加盟会社は、与信対象である個人の全情連登録情報(借入件数のみ)を参照できる。
銀行系ではJCBグループ、DCカードグループ、UFJカードグループ、シティカードジャパンなどが、流通系ではクレディセゾン、イオンクレジットサービス、オーエムシーカード、UCS、東急カードなどが加盟している。
テラネットに登録されている信用情報は、全情連の方では詳細な情報は参照できないとされている。また、テラネット設立当初はマスコミなどで「銀行が顧客の借金を(消費者金融含めて)調べるために傘下の銀行系消費者金融を加盟させた」などと言われた時期があったが、真偽は未だに不明である。
そのため、CRIN情報が登録されない限り、上記三者間で信用情報の共有はされていない。
信用情報機関による信用情報の登録・蓄積が始まった30年程前は、銀行等の金融機関・信販会社(クレジットカード)・消費者金融などと業種別に信用情報機関が設けられた。これは、同じ金貸しでも上記のような異業種に各々の詳細な貸付残高や支払遅延の有無などの情報を流すようなものではないとの考えが一部にあったためである。これによって上記の業種別に借金を重ねてしまった多重債務者を続出させ破産その他債務整理の件数が年々増加したともされる。
そのため、近年では、各々の支払余力を考慮した与信額を適正に見出す(年収額を優に超える過剰与信を防ぐ)ために、過去の実績を見てすべての借金を与信の材料にする方向になっている。このような方向は、ここ数年、銀行の消費者金融への出資参入が相次いだためか大きく進んでいる。しかし信用情報機関の信用情報が他業種に不適切な用い方で引き出されて悪用されないか等の懸念もある。
なお、信用情報を適正に利用することで顧客の過剰融資・多重債務化を防止することが情報を共有することの最大の意義とされているのであるが、かかる状態を放置すれば情報を利用する業者が増えるほど過剰融資や情報の不正利用を増やす結果になりかねないとの懸念も示されている。信用情報機関の内部規定でも融資可否判断以外の目的で登録情報を利用することを禁じているが、規制の実効性を担保する観点から貸金業規制法に目的外利用に対する罰則を設けるべきとの意見もある。
また、目的外利用が家族・親族の普段の生活に影響を及ぼすこともある。信用情報が何らかの形で漏れてしまい、それを企業・個人が入手したため、家族・親族の縁談や就職などが不成立になることも時として発生する。本来目的外利用は貸金業規制法などで禁止されているが、目的を偽って信用情報を入手されてしまうと、事実上縁談・就職など、普段の生活から締め出しを食らう危険性もある。
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