『恋空』(こいぞら)は、美嘉のケータイ小説でありデビュー作。2006年には書籍化された。また2007年の漫画化、映画化に続き、2008年にはテレビドラマ化もされた。
概要
携帯Webサイト魔法のiらんどに掲載されて人気を経た後、2006年10月7日に書籍化された。上下巻を合わせた初版発行部数は30万部。2007年1月現在、上下巻を合わせた発行部数は140万部を突破している。ケータイ小説界においてYoshiの『Deep Love』に次ぐ大ヒット作であり、特に女子中高生らに支持を得た。物語の舞台は2005年12月までとされている。
2007年10月下旬にはヒロの視点から描かれたサイドストーリー『君空』が発売されている。
魔法のiらんどのブック機能を使用して書かれた文であるが、実際は夜の掲示板サイト「ホストラブ」(18禁指定)内の掲示板に投稿された『忘れられない恋物語』が元になっている。
誤字と脱字が非常に多く、「首の骨を鳴らす」、「首を横に曲げる」、「廊下の裏」など不自然な言葉も目立つ。またPHSが鳴る音には必ず音符が書かれている。
内容には悪性リンパ腫や妊娠に関する記述など、現実的に有り得ない描写が多くみられる。当初はノンフィクションを標榜し、トップページにも「実話」と明記されていたが、矛盾部分を指摘されて以降は「実話をもとに」に改められて、脚色ということになっている。
あらすじ
主人公・美嘉(田原美嘉)は、身長の低いこと以外は普通の女子高生であった。ある日、ノゾムにPHSの番号を知られたことがきっかけで偶然ヒロ(桜井弘樹)と知り合って付き合うことになる。
ヒロは、始めは本気ではなかったが、次第に本気になっていく。アヤとノゾムのカップルとダブルデートをしたり、一緒に授業をサボったりして高校生活を楽しんでいた。そんな中、美嘉はある日ヒロとの子供をみごもった。2人は子供を出産する事を決めたが、ヒロの元彼女(咲)に強く押されて転び美嘉は流産する(現実には不自然であることから、映画では押されて階段から落ちて流産するように脚色された)。2人は大きなショックを受けるがまた強い絆で結ばれていく。
ところがある日、ヒロは美嘉に突然の別れを告げる。2人はそれぞれ別の人と付き合うが、後に美嘉は、ヒロが末期のガンであり、“美嘉には幸せになってほしい”という願いから、別れを選んだのだと知って、大好きな今の彼と別れヒロの元へ走る。ヒロは、適切な抗がん剤治療の甲斐もあり、髪の毛が抜ける程度の副作用で奇跡的に3年も生きながらえるが、別れの時が来るのを食い止めることは出来なかった。彼の死後、美嘉は生殖能力が皆無だったはずの彼の子供をみごもっている事を知り、今度こそ産み、彼の分まで育てることを決心したところで物語は終わる。
登場人物
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田原美嘉(美嘉)
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本作の主人公。一人称は美嘉。身長149センチと小柄であるが、映画とドラマではこの設定は無視されている。ヒロの病死後、川原で自殺を図ろうとするが、二羽の鳥を見て自殺を辞めた。
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田原勝冶
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美嘉の父。
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田原安江
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美嘉の母。
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田原さおり
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美嘉の姉。
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桜井弘樹(ヒロ)
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通称ヒロ。美嘉の恋人。最初は本気ではなかったが、次第に美嘉に惹かれていき、美嘉の恋人になる。しかし自分の命が長くないと知ると、自暴自棄になってシンナー・乱交パーティーをやり、美嘉を悲しませないために美嘉との別れを選ぶ。悪性腫瘍に冒された後から病没するまで日記を書いていた。
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桜井博一
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ヒロの父。美嘉の父とは対照的に、美嘉の妊娠、さらにヒロが高校を辞めて働くことを了承していた。
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桜井明美
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ヒロの母。
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桜井ミナコ
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ヒロの姉。
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咲
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ヒロが美嘉と付き合う前の彼女。ヒロと付き合い始めた美嘉に嫉妬し、妊娠していた美嘉を突き飛ばした(本人は妊娠していたことは知らなかった)。中盤に再登場した時は妊娠していた。
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ノゾム
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ヒロの親友で一番の理解者。無免許であるにも関わらず、車で美嘉を病院まで送ったことがある。
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アヤ
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美嘉の親友でノゾムの彼女。
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イズミ
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ユカ
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ケン
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シンタロウ
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タツヤ
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密かに美嘉の事を想っていたが、ある日それがヒロにばれてしまい、殴り合いの喧嘩をしてしまう。その後ヒロはその腹いせに窓ガラスを割ってしまうが、ヒロたちによってその犯人になってしまい、個人の理由で高校を退学した(個人の自由の間違いだと思われる)。
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サリナ
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ヒロが美嘉と別れた直後に付き合った彼女。しかし怒った美嘉によってヒロとの仲が悪くなり別れた。
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ミヤビ
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学園祭のバンド演奏をきっかけに美嘉と仲良くなった。美嘉に元彼との思い出を無理に忘れる必要は無いと助言していながら、密かにヒロと付き合っていた。
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福原優
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美嘉がヒロと別れた後に付き合う大学生。関西出身。美嘉の両親の離婚の危機を救う。
作品への批判など
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書評家の豊崎由美は、「ケータイ小説」全般における「1年間ほどにおける少女の恋愛、性交、妊娠、中絶、不治の病」という特殊な詰め込み展開を「コンデンスライフ」と名付け、「この作品におけるガン知識の欠落」や「出版社の安易な書籍化」などに警鐘を鳴らしている
[TBSラジオ・ストリーム「コラムの花道」2007年11月16日放送分にて発言。]。
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川原や公共施設での性行為、未成年の飲酒、無免許運転、無菌室でのキスなどについて、書籍化・映像化には批判も多くあった。
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特に、がんやレイプに関する記述は、多くのがん経験者や強姦事件の被害者から批判が寄せられている。がんに関しては、抗がん剤などの描写があるにも関わらず、味覚障害や生殖機能の破壊といった一般的な副作用はおろか、発熱や嘔吐と言った「抗がん剤による闘病の苦しみ」の描写が皆無である。レイプに関しては、レイプ事件の被害に遭ってから立ち直るまでの期間があまりに短すぎるという指摘があり、主人公がレイプについて容認している部分などに対し、批判も多い。
書籍情報
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恋空〈上〉―切ナイ恋物語(スターツ出版) ISBN 9784883810451
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恋空〈下〉―切ナイ恋物語(スターツ出版) ISBN 9784883810468
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君空―‘koizora’another story (スターツ出版)ISBN 9784883810635
漫画
COMIC魔法のiらんど(双葉社)連載。作画は羽田伊吹。
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コミックス(双葉社・ジュールコミックス COMIC魔法のiらんどシリーズ)
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*第1巻 ISBN 978-4575333329
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*第2巻 ISBN 978-4575333411
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*第3巻 ISBN 978-4575333466
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*第4巻 ISBN 978-4575333565
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*第5巻 ISBN 978-4575333626
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*第6巻 ISBN 978-4575333688
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*第7巻 ISBN 978-4575333787
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*第8巻 ISBN 978-4575333817
映画
2007年11月3日公開の日本映画。配給は東宝。今井夏木は本作が劇場映画初監督作品である。本作の撮影は大分県をメインに行われた。
キャスト
スタッフ
楽曲
興行・評価
興行成績39億円の大ヒットとなった一方、その年度最低の映画を選出する文春きいちご賞では2位にランクインした。
主なロケ地
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田原美嘉と桜井弘樹(ヒロ)が通う北崚高校:旧大分県立佐賀関高等学校(大分県大分市)ロケ直前に廃校となった。
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美嘉とヒロの思い出の川原:伊呂波川の河川敷(大分県宇佐市)
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美嘉とヒロが自転車二人乗りして走った桜並木:大野川右岸緑地(大分県大分市須賀一丁目)
オリジナルサウンドトラック
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恋空 オリジナルサウンドトラック レーベル:HARBOR RECORDS 2007年10月31日 ASIN:B000YDBV80
オムニバス
原作との変更点
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ドラマ版にも継承された設定
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*美嘉に対するレイプの後、主犯である咲がけじめのため、ミナコによって髪を短くされた。
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*原作ではノゾムが車で美嘉を病院に送っているが、映画版では美嘉の父が病院まで送り、妊娠に衝撃を受ける描写がある。
テレビドラマ
2008年8月2日から9月13日まで、TBS系列で毎週土曜19:56 - 20:54(JST)に全6話を放送。TBS土曜8時枠の連続ドラマのの第2弾であり、制作は映画版と同様にTBSが担当。また映画版スタッフからは監督の今井夏木、脚本の渡邉睦月などがドラマ版でも引き続き制作に携わった。
主人公の美嘉役は水沢エレナ、ヒロ役は瀬戸康史が演じた。ゴールデンタイムにあたる土曜20時台での放送であったため、原作にある性的描写はカットされたり、もしくはごくソフトなものに変更された。
全編通して二桁台を記録した前番組『
ROOKIES』に対し、本番組では視聴率は初回から最終回まで軒並み一桁台と低迷。また
Yahoo!ニュースの番付に置ける満足度投票でも低い評価を得る
[2008年夏ドラマ(Yahoo!ニュース - 番付) - 2008年9月25日閲覧]など、厳しい結果を残している。
これ以降に放送されてるドラマと比べても視聴率はかなり低い。ちなみにこの枠で主演が女優であるのは今のところこの作品のみとなっている。
キャスト
スタッフ
楽曲
放送日・サブタイトル・視聴率
| 各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 視聴率 |
| | 2008年8月2日 | 2500万人が涙した真実のラブストーリー! 切ない純愛…感動の名作ついにドラマ化 | 今井夏木 | 5.6% |
| 第2話 | 2008年8月9日 | ずっと好きだったよ… せつない初恋に衝撃のゆくえ〜涙の急展開 | 5.9% |
| | 2008年8月23日 | ぜったい幸せにするから! 許されない結婚と父の涙… ヒロをおそう驚愕の真実 | 松田礼人 | 6.7% |
| 第4話 | 2008年8月30日 | もう、おまえの涙ふいてやれないから! ヒロ悲しみの決意 | 6.3% |
| 第5話 | 2008年9月6日 | ずっと好きだったよ! 二人だけの結婚式…涙の最終章前編 | 今井夏木 | 7.6% |
| 第6話 | 2008年9月13日 | 私は今でも空に恋をしています… 号泣の最終章終幕衝撃の結末! [MBSではプロ野球「阪神×広島」戦中継のため2008年9月14日16:00に振替放送] | | 6.3% |
| 平均視聴率 6.4% ビデオリサーチ(関東地区) |
備考
劇中で自転車を二人乗りするシーンが放映されるのに伴い『
自転車を二人乗りするシーンがありますが、法律では自転車の二人乗りは禁止されています。この作品では演出上、危険のない場所で安全に配慮して特別に撮影を行っています。絶対に真似しないでください。』と、視聴者への注意喚起を訴えるテロップが表示された。
原作・映画との変更点
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映画では咲に押され階段から転落して流産したが、原作同様咲に強く押されて転び流産した。
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原作、映画では行方の知れなかった二人目の子供が産まれている。
脚注
外部リンク