読み込み中...

名鉄空港線

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

空港線(くうこうせん)は、愛知県常滑市常滑駅中部国際空港駅とを結ぶ名古屋鉄道(名鉄)の鉄道路線中部国際空港へのアクセス路線で、名鉄常滑線を延伸する形になっている。

この路線は中部国際空港連絡鉄道第三種鉄道事業者として施設の建設・保有を行い、名古屋鉄道が第二種鉄道事業者として施設を借り受けて運営を行う。

空港管理会社の職員の足を確保するため、空港関係者に旅客を限定して2004年10月16日に暫定開業し、中部国際空港開港(2005年2月17日)前の2005年1月29日に一般旅客向けの営業を開始した。

運賃計算区分はB(運賃計算に用いる距離は営業キロの1.15倍)で、さらに加算運賃を適用する。すべての駅でトランパスが使用できる。

路線データ

運行形態

2004年10月の空港関係者限定開業時は、常滑 - 中部国際空港間の線内折り返し列車のみが運行され、中間駅のりんくう常滑駅は通過していた。

2005年1月の一般旅客向け営業開始後は、新鵜沼方面から全車特別車の快速特急が毎時1本と急行が毎時2本、名鉄岐阜駅(新岐阜駅から改称)から全車特別車の快速特急と一部特別車の特急が毎時各1本、豊橋駅からの一部特別車の特急が毎時1本の計1時間あたり6本運行されている。

  • 快速特急
  • すべて全車特別車で運行。2000系(愛称:「ミュースカイ」)の専用運行で、新鵜沼駅・名鉄岐阜駅からそれぞれ毎時1本運行(一部時間帯を除き、中部国際空港毎時20分発が犬山方面新鵜沼行き、50分発が一宮方面岐阜行き)。神宮前駅 - 中部国際空港駅間はノンストップで運行し、名鉄名古屋駅まで最速28分で結ぶ。
  • かつて夕方に、広見線新可児駅行き(犬山駅まで新鵜沼行きと連結)を運行していたが、2006年4月29日の改正で新可児ゆきは消滅した。ただし、平日朝のみ新可児・三柿野駅始発の中部国際空港ゆき快速特急が設定されている。
2008年12月27日のダイヤ改正後は、2000系の列車は新種別、「ミュースカイ」に改称の予定。 
  • 特急
  • 特急は主に一部特別車で運行される。昼間時間帯は、一部特別車の特急を豊橋駅・名鉄岐阜駅との間にそれぞれ毎時1本運行している。中部国際空港発は毎時00分と30分でわかり易い(日中は00分発が豊橋行き、30分発が岐阜行き)。主に2200系によって運行されるが、豊橋発着の2往復は1200系(パノラマスーパー)での運行になる。
  • 豊橋発着の特急は金山駅で折り返す。このため神宮前駅に2回停車する。また神宮前駅で名鉄岐阜行き一部特別車特急に連絡している。
  • 夕方・夜間は名鉄名古屋発着の一部特別車特急を毎時2本運行し、神宮前駅で名鉄岐阜行き一部特別車特急に連絡している。
  • 朝の一部は金山駅発着となる。
  • 全車一般車の特急は、一宮駅始発中部国際空港駅ゆき(5300系または5700系による4両編成)が早朝に1本、中部国際空港駅発金山駅ゆき(3500系、3700系、3300系のどれかによる4両編成)が空港線最終列車として深夜に1本設定されている。この2本は2008年12月27日のダイヤ改正で快速急行(常滑・空港線内の停車駅は特急と同じとなる)に改称される予定。
  • 全車特別車の特急は、平日朝の名鉄名古屋方面にのみ設定されている。快速特急の折り返しに当たる系統であるため、快速特急と同じく2000系で運行される。

特急・快速特急については名鉄特急も参照のこと。

  • 急行系快速急行急行
  • * 名古屋方面
  • *: 主に、犬山・新可児方面を結ぶ急行を毎時2本運行。ほとんど6両編成で、一部4両編成や8両編成が加わる。6000系や3500系が主な使用車両であるが7000系や5700系も時々使われている。
  • *: 昼間以降はほとんどの列車が太田川駅で後続の快速特急と河和線からの特急を待避するため、名鉄名古屋まで50分余りかかる。
  • *: 快速急行は、土・休日の朝に2本(金山行き)設定されている。
  • * 中部国際空港方面
  • *: 主に名鉄岐阜駅発で、各務原線犬山線を経由して向かう列車が毎時2本運行される。名鉄岐阜駅 - 新鵜沼駅間は普通、新鵜沼駅 - 名鉄名古屋駅間は準急、名鉄名古屋駅間 - 中部国際空港駅間は急行として運行する。時間帯によっては一部の列車が広見線新可児駅発となる。
  • *: 昼間以降の中部国際空港行きは快速特急・特急の待避はなく、終点まで一番早く到着するが、快速特急と急行との所要時間の差がかなりあるので、急行の到着わずか3 - 5分後に快速特急が到着する。
  • *: 快速急行は、平日に1本設定されている。
  • * なお、快速急行、急行は、空港線内は各駅に停まるため、空港線内では普通列車としての役割も果たしている。
  • 普通
  • 開業当初はほとんどが常滑駅折り返しで、空港線の普通列車は朝の数本だけであった。しかし、空港線の利用が好調なことから、2006年4月29日のダイヤ改正で、昼間以降も一部の普通列車が中部国際空港発着になった。常滑駅折り返しの普通には、急行列車が連絡している。常滑線内では普通は毎時2本 - 4本運行される。編成は4両または2両が多い。ほとんど太田川以遠へ直通するが早朝の空港行き2本は西ノ口駅が始発である。

利用状況

空港線は、開業時に輸送力の限界が問題視されていた。

名鉄が開業時ダイヤを編成した当時は、中部国際空港への就航便の数が確定していなかったため、開業前の需要予測に基づいてダイヤを編成したと思われる。しかしその後、就航便の数が当初の目標便数よりも多くなったため、アクセスのピークとなる午前8時台の輸送力が不足する恐れが指摘されはじめた。

中部国際空港の開港に先立ち2005年1月29日に空港線が開通したが、この日は空港開港前でターミナルビルには入れないことが相当頻繁に案内されていたにもかかわらず、それでもこの日1日だけで14,000人もの乗客が中部国際空港駅を利用し、輸送力への不安をさらにかき立てた。名鉄では朝の通勤時間帯に重なり、地上設備などの関係上本数の増発が困難であることから、中部国際空港開港日である2月17日より当該時間帯の列車5本の編成を長くすることで輸送力を約50%増強し、混雑の緩和を図る方針であることを発表した。

開港日当日の同年2月17日には約96,000人の利用者が空港を訪れ、そのうち約52,000人が名鉄空港線を利用した。名鉄では前述の輸送力増強のほか、この日の早朝に臨時の特急(全車一般車)2本を設定していたが、空港線は始発便をはじめ軒並み乗車率が200%に達し、始発便を始め一部の駅で積み残しを出すなど、輸送力の不足を如実に示す結果となった。これを含め、1月29日の空港線開業以来20日間で約23万人の乗客があった。この数字は空港開業日が予測の170%に達するなど名鉄の事前の需要予測を約5万人も上回る数字であった。ただし名鉄ではこの状態は一時的なものとして、年間の利用予測の修正は考えていないとのことである。

国土交通省中部運輸局によると、開港後3日間の公共アクセスの集計では、名鉄が全体の約84%にあたる1日平均約43,000人の利用があった。空港利用者の数から推計すると全利用者の約4割が公共交通機関を利用しており、クルマ社会の東海地方の中で健闘していると言える。

また、中部国際空港は海上に作られた人工島の上にあるため交通手段が制限されており、そのため空港内の売店などの商業施設の営業終了時刻が早いという空港利用者からの意見が出た際、従業員の帰宅が数少ない公共交通機関である空港線の最終列車の時刻の制約を受けるという声があった。そのため、名鉄は3月10日に早朝および深夜帯の列車の増発、最終列車の繰り下げ、編成増結を柱としたダイヤ改正を発表、3月22日より実施した。これにより早朝時間帯の混雑率がやや緩和された。

名鉄では空港線の混雑のピーク需要をみるため、開業後初の繁忙期となるゴールデンウィークに、役員が空港線を利用するなど実態調査を行った。その後輸送力増強のため、快速特急「ミュースカイ」の増結および新造、さらに中部国際空港駅のホーム増設が行われた。

2005年6月3日には、「ミュースカイ」の利用者が100万人を達成したと発表された。

ちなみに、中部国際空港アクセスとして有力なライバルと見られていたジェイアール東海バスが運営する名古屋駅 - 中部国際空港を結ぶリムジンバスは業績不振により2006年9月30日を以って廃止された。翌10月1日より平和コーポレーションにより中津川 - 中部国際空港路線が名古屋駅を経由する形で継続したが、2008年3月31日をもって名古屋駅停留所は廃止された。

多くの路線の廃止など守りの経営が続いてきた名鉄にとっては名鉄空港線の開業は新車両の投入の機会でもあり、久々に積極的に投資をする事業となった。

歴史

  • 2004年(平成16年)7月10日 試運転開始。
  • 2004年(平成16年)10月16日 常滑 - 中部国際空港間が空港関係者限定で開業。りんくう常滑駅は全列車通過。
  • 2005年(平成17年)1月29日 一般旅客向け営業開始。りんくう常滑駅開業。トランパス利用可能に。
  • 2006年(平成18年)4月29日 ダイヤ改正に伴い中部国際空港駅新1番線ホーム(ミュースカイ専用ホーム)の利用を開始。

加算額

空港線は新線であり、また名古屋鉄道が第二種鉄道事業者(線路は中部国際空港連絡鉄道の所有)で路線の維持費及び使用料がかかるため、運賃のほかに加算運賃を要する。大人への普通運賃に対する加算額は、下記の空港線内の利用区間を照らし合わせて適用する。
利用区間 加算額
常滑駅 - 中部国際空港駅間 80円
常滑駅 - りんくう常滑駅間 30円
りんくう常滑駅 - 中部国際空港駅間 50円

駅一覧

駅名 営業キロ 普通 急行 快速急行 特急 快速特急 接続路線 所在地
常滑駅 0.0 名古屋鉄道:常滑線 愛知県常滑市
りんくう常滑駅 1.6  
中部国際空港駅 4.2  
●:停車 |:通過

※快速特急は常滑線・名古屋本線神宮前駅までノンストップで運転される。

その他

  • 2005年6月15日に発売された、SUPER BELL"Zのアルバム「The Very Best of MOTOR MAN」に名鉄空港線ミュースカイを題材にした曲が収録されている。

関連項目

 読み込み中...

ブログレシピコミュニティお小遣いふくびき壁紙写真

Copyright(C)2009 GMO Media, Inc. All Rights Reserved.