読み込み中...体積効率(たいせきこうりつ)とは、レシプロエンジンの1サイクルにおいて燃焼済みの排気と未燃焼の吸気を交換する能力を表す指標。同じ概念の指標として充填効率がある。この指標が大きいとエンジンを高速回転化しやすくなる。
レシプロエンジンでは吸気と排気が交互に行われるが、一般的に燃焼した混合気はすべて排出されるわけではなく、一部は燃焼室内に残留する。したがってその分だけ燃焼室全体に占める新しい混合気の割合は少なくなる。この吸排気の目安となるのが体積効率で、吸気量をとし、排気量(ピストンの押しのけ量で固定値)をとすると で表される。
ここで吸気量はエンジンの空気取入れ口における温度と圧力での値に換算している。そのため過給機によるブーストを行ったり、強制吸排気を行う仕組みを持っている場合は1以上になりやすい。そのような仕組みがあるとピストンによる排気ガスの押しのけ以外にも排気を促進する圧力が発生し、また燃焼室直前で圧縮された新しい混合気はエンジン外部の気温・気圧に換算した場合に体積がより大きくなりやすいからである。吸気と排気はバルブ形状やバルブ数、その開閉のタイミングに依存するので、それらを改善することが第一の手段である。一般的にバルブ径は大きい方が良いが、大きくするとバルブの重量が増加してしまうというトレードオフがある。その対策として小口のバルブを複数利用するという方法もある。また、最近はバルブ開閉のタイミングを制御して吸気と排気が最適に行われるようにする可変バルブ機構を備えたものもある。
半世紀以上前にはスリーブバルブが用いられることもあった。スリーブバルブはバルブが二重の円筒状になっており、一方がクランク軸と連動して回転し、両方に開けられたバルブ口が一致したときに吸気や排気が行われるという構造であった。この方式を採用すると重量の増加なくバルブを大きくしやすいというメリットがあったが、機構が複雑になるため他の方式が発展した現代ではほとんど用いられていない。
バルブ改善の他に最も良く取られる方法は過給機を利用することである。通常、吸気はピストンが下方に移動する際に生み出される負圧を利用しているが、過給機を使うと空気の圧力が高まって燃焼室内に吸い込まれやすくなる。また、1度に燃焼室内に入る気体分子数(物質量)も多くなる。
その他、エキスパンジョンチャンバーを設けて体積効率向上を図る場合もある。これを利用すると排気時は排気ポート側に負圧がかかるために排気が促進され、逆に吸気時は正圧がかかるために新気が排気ポートから漏れることを防いでくれる4ストロークエンジンでは吸気と排気が完全に独立しているかのように模式化されるが、実際は両方が同時に行われている瞬間がある。これをバルブオーバーラップという。。
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