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民族国家

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

国民国家(こくみんこっか、Nation-State)とは、領域内の全住民を国民という単位に纏め上げて成立した国家そのもの、あるいはその概念、イデオロギーを指す。近代国家の典型の一つとされることもある。

概要

ネイションの側面は、ベネディクト・アンダーソンの「想像の共同体」やマルクスのいう「幻想共同体」に相当し、ステイトの側面は、統治機構や法共同体としての同一性に相当すると考えられている姜尚中・宮台真司 『挑発する知――国家、思想、そして知識を考える』

歴史的な流れで言えば、絶対王政の下で中央集権化が進んだ国家による三十年戦争の終結後、ウェストファリア条約を契機に成立したウェストファリア体制によって主権国家体制が生じ、更にそれらの国家が市民革命を経た18世紀〜19世紀に欧州で成立したものが国民国家とされる。

国民に纏め上げる際には民族としてのアイデンティティーが重要な要素となった。その促進に繋がった要因としては、言文一致運動とそれを担った娯楽の発展、マスメディアの誕生、義務教育等々によって国語が定着したことが挙げられる。また、多くの場合は時期を同じくして歴史が国民に共有されたこと、経済圏が統一され国民経済となったこと(ドイツ関税同盟)などが挙げられる。

日本においては明治維新に伴う廃藩置県によって大和に琉球蝦夷を取り込んだ日本という国民国家が成立した。それまで幕藩体制下では民衆はまず直接の統治者である藩を国(クニ)として意識していてた。幕府による統一はあっても中央集権は緩やかであったし、藩をまたぐ民衆の移動が制限されていたので言葉や文化、政治の違いも大きかった。明治政府は一君万民を唱え中央集権化を進めることで地方較差を薄め、日本国民としての意識を広めていった。

宮台真司・宮崎哲弥 『ニッポン問題。M2:2』

テレビの役割について、評論家宮崎哲弥は、「マスメディアは国民国家の要であり、特にテレビは、日々刻々『国家なる幻想』を産出している装置である」と説明している宮崎哲弥 『身捨つるほどの祖国はありや』

現在の状況

現在では国民国家の概念は絶対的なものではなくなり、とりわけ先進諸国先住民族少数民族の権利が保護・擁護されるようになってきている。(例・ニュージーランドマオリ族など)

さらに、グローバリゼーションによって多国籍企業などが台頭し、その相対的地位が低下しているという議論もあるが、これに対し、国際関係の中では依然として重要な主体(アクター)であることには変わりないという主張も存在する。

国民経済は、依然として通貨や法規制の制約から有力であるが、有力な多国籍企業が国民経済を左右するほどの規模に成長しており、国民経済の世界経済におけるプレーヤーとしての比率は低下している。

関連項目

脚注

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