読み込み中...郵便振替(ゆうびんふりかえ)とは、郵政民営化以前に、郵便振替法に基き日本郵政公社が取り扱っていた、郵便振替口座による送金決済サービスである。
郵政民営化に伴い、ゆうちょ銀行が「振替」の名称で、郵便振替に相当する商品を提供しているが、郵便振替とは異なる。
口座の種類によって大きく2種類に分けられ、口座記号が0から始まるのが郵便振替口座で、1から始まるのがぱ・る・る(新総合通帳)であり、この2種類は取扱いが異なる。また後者は、厳密には口座ではなく、電信振替の機能を具備していることや預入規定額をオーバーした際にプールされる先が、セットされて暗黙に設定される郵便振替口座となることから、便宜的にそう呼ばれる。
郵便振替口座とは、新総合通帳による取り扱いではない従来からの振替口座を指す。一般振替口座とも呼ばれるが、正式には「郵便振替口座」である。概ね、民間金融機関の当座預貯金に相当し、個人や企業の他、任意団体・サークルなどでも加入できる。加入は郵便局窓口および貯金事務センターで受け付けている。簡易郵便局を除き、オンラインによる郵便振替業務を行える郵便局では口座番号が即時に配番されるが、口座開設の手続きは貯金事務センターへの帳票送付(印鑑票配置)により行われるので、窓口では受付証が交付され、約2週間後に完了通知が郵送される。
なお、ゆうちょ銀行移行後は、「振替口座」に改称した上で、決済用預金(当座預金口座)の扱いとなるが、当面は現状と同様の利用方法となる(ただし、払込の際に印紙(APM扱いは、印紙税申告納付)が必要なケースが生ずる)。
郵便振替口座を開設した加入者本人(および、あらかじめ指定した代理人(これを代理署名人という))が、自分の郵便振替口座へ現金等を払込むことを「本人払込み」といい、自分の同口座から現金を払出すことを「本人払」という。
加入者以外の者が参加しないと各種手続を行なえないようにする参加署名人という制度がある。として、希望する郵便局を一つ指定する。どちらか一方のみ、または両方を指定できるが、両方を指定する場合は同一の一局となり、指定した郵便局以外では電信払出しの請求および加入者本人による即時の預り金払出し(加入者即時払)ができず、同じく払込みを行う場合は払込手数料が無料とならない。
新総合通帳の場合、このような指定や制限はない(持参した通帳で印鑑照合できるため。キャッシュカードの暗証番号も同等。なお、1,000万円を超えない限りには、貯金の預入・払戻の扱いで、同等の手続きを実現できるため、改めて新総合通帳で加入者払込や加入者払出をすることはあまりないが、貯金では不可能な10円未満の「預入」も、新総合通帳に開設した郵便振替口座を使った「本人払込み」であれば可能となる。詳細は後述を参照)。
郵便振替の送金用紙のうち、通常払出書・料金加入者(受入加入者)負担による用紙や、加入者から払込人に配布する払込書用紙は、あらかじめ所定の申込書に記名押印して郵便局に請求し、貯金事務センターから郵送交付を受ける。用紙は無料である。
請求可能なものは、については、裏面に印紙貼付欄が設けられるが、従来の用紙も利用可能である。
なお、総合通帳(通常郵便貯金と定額郵便貯金・定期郵便貯金とを1冊にし、定額定期の預入を担保に一定額まで通常郵便貯金を貸越状態にできる通帳)の通常郵便貯金に郵便振替口座を開設したものを特に「新総合通帳」と呼ぶ。郵便振替口座の開設は、通常郵便貯金および通常貯蓄貯金について可能で、これらの貯金の通帳に固有に付与された記号番号と同一の番号を口座番号とする郵便振替口座であり、概ね小切手払を除く電信扱いの受払いに限った利用となる。
なお、「ぱ・る・る」は、新総合通帳に限らず総合通帳の愛称であり、また、現在も、通常郵便貯金に郵便振替口座を開設するのは任意だが、しかし郵便局の現場では現在、「ぱ・る・る」・通常貯蓄貯金通帳とも郵便振替口座の開設を原則としていることなどから、「ぱ・る・る」といえば新総合通帳を指すようにもなってきている。加えて、通常貯蓄貯金についても郵便振替口座の開設が可能であることから、(新総合通帳に限らず)通常貯蓄貯金通帳で郵便振替口座の開設をしたものも「ぱ・る・る口座」と呼ばれることがある。本項目ではすべて、郵便振替口座の開設をした通常貯蓄貯金通帳についても、説明の便宜上、「新総合通帳」とまとめて説明する。
ゆうちょ銀行移行後は、「総合口座通帳」という名称が用いられ、「ぱ・る・る」の名称を取りやめている。
ゆうちょ銀行に移行後は、以下のサービスの変更・廃止を伴うものもある。
払込書を利用して相手口座に送金すること。かつては処理を払込書の現物郵送によっていたことから数日とされているが、現在は蓄積オンライン送信により処理を行うことから、実際には2日ほどで送金先の口座に反映し、当日中に届く場合もある。相手の口座は郵便振替口座のみとなる。おおむね、小額送金の手数料が民間金融機関における振込より安く、特に通信販売の決済によく用いられている。
郵便貯金の窓口の他、APMと、払込書の受付機能つきのATMでも取扱可能であり、現金による払込みの他に、通常貯金や貯蓄貯金の通帳、キャッシュカードを利用して払込む事も可能である。ただし、処理は挿入された帳票の現物により行うため、特殊な様式の払込書は窓口のみの扱いとなる。
料金を受取人が負担するもの(加入者負担・赤色用紙)と、払込人が負担するもの(払込人負担・青色用紙など)がある。これは郵便振替口座加入者各々が用途に合わせて指定することが出来る。
ゆうちょ銀行移行後は、印紙税が賦課される関係で、利用時の料金の変更が伴うとともに、振替払込請求書兼受領書の裏面に印紙が貼り付けられる(払込金額が3万円以上の場合)。移行後に配布される用紙の受領書の裏面に印紙欄があるが、印紙欄のない従前の用紙も同様に扱う。
郵便振替口座のみの取扱いで、自分の郵便振替口座から送金先の郵便振替口座に預り金を振替える。郵便局窓口提出しても大量扱いに対応するために、受付郵便局から貯金事務センターに原票を郵送して、同施設において処理されるようになっている。振替口座を持たない払込人の通常払込み料金に比べ、通常振替料金は一件15円と非常に割安である。
ただし、郵便振替払出書には加入者が自主的に控える部分があるが、受付局から加入者に交付する受付票や受付局の控えなどが存在していない。このため、当該局やセンターの職員が受付けた払出書を改竄等して横領しても、事務処理・郵送中等に紛失したり遅延しても、その事実の解明や追及ができず、職員による不正の温床となっている。実際に鎌倉郵便局で2004年11月〜2005年2月頃に、本人払込みをして、ただちに振替する場合にこの盲点を悪用して、この預り金を女性局員(23歳)が着服した事件があった。受付票や控えなどの記録や証拠が存在しないために、被害者から払込や振替されていないという申告を受けて調査した同局貯金保険課長などが、その女性局員が加入者が本人払出をして支払ったとの嘘の話を鵜呑みにして(又はするしかない)、被害者の1人で、NPO会計担当者をクレーマー呼ばわりして相手にしなかったために、約3か月間に計5回約75万円の被害を出すことになった事例があるため、取扱には注意が必要である。
なお、ゆうちょ銀行移行後は、振替口座においてこの取扱は行われない。本人払込・払出についても、電信振替を利用する。
郵便振替口座のみの取扱いで、振替口座の預り金を払出し、相手方に払出証書を郵送する。通常振替と同様に貯金事務センターに原票を郵送して処理される。相手先は配達された証書と引換えに、全国の郵便局(貯金窓口)で支払いが受けられる。なお加入者自身が無料で証書を受け取る事もできる(本人払)。
また、通常振替と同様の問題がある。
ゆうちょ銀行移行後の振替口座での取扱については、払出書用紙を用いた個別の取扱は行わない。この代替として、普通為替ないしは電信振替で行う。
送金先加入者の振替口座に、現金を瞬時に払込む。払込み先の口座は「ぱ・る・る」、郵便振替口座のどちらも取扱う。払込人が郵便振替に加入していない(口座を持っていない)ときに利用する。
なお、郵便局の自動機での取扱いはなく、料金は通常払込みや民間金融機関(本支店宛)の自動機振込に比べ割高である。
本人払込については、新様式の「電信払込請求書・電信振替請求書」を利用する。
加入者の郵便振替口座において、小切手(「振替小切手」と呼ぶ)を振出して行う払出し。
小切手払を利用するには原則保証人2名を伴う申込書を提出し、郵便局長の承認を受ける必要がある。
他に、郵便貯金や簡易保険の払戻し、支払い金などについて、現金に代え、郵便局を支払人として振り出す「貯金小切手」があるが、これは民間金融機関の「自己宛小切手」と同等の小切手である。
なお、ゆうちょ銀行移行後は、小切手冊子が有料(1冊50枚で1575円)となり、旧様式は利用できなくなる。ただし、移行前に加入者が払い出したものは受取人側で換金できる。
自動払出預入(じどうはらいだしよにゅう)は、送金人の郵便振替口座から、受取人の通常郵便貯金(新総合通帳でないものでもよい)へ送金する取扱い。「払出し金を自動的に受取人の貯金へ預入する」意の呼称である。
自動払出預入には文書・磁気媒体による「通常扱」(自動払出預入に係る通常現金払)および電信による「電信扱」(同電信現金払)の2種類があるが、現在、通常扱は郵便振替口座から一度に100件以上の送金件数で利用するサービスであり、電信扱は新総合通帳(ぱ・る・る)から通常貯金1件を指定して送金するサービスとなっている。なお、「電信扱」の料金は電信振替の料金より割高である。
自動払出預入は郵便振替口座からの払出し(ぱ・る・る、郵便振替口座とも)によるサービスであり、振替口座を持たない送金人が現金を払い込んで利用するサービスではない。また、新総合通帳でない通常貯金へ、他の者が現金を直接払い込む制度はない。
ゆうちょ銀行移行後の振替口座においては、この取扱を行わない。
加入者の口座から電波利用料、郵便料金、簡易保険料、国民年金保険料を相手歳入庁に払出すもの。
定期に継続して電気、ガス、水道その他の料金を加入者の口座から収納加入者の口座に振替えるもの。
自己を受取人として定期に払い出すもの。
インターネットによる通信販売で申込みと決済を同時に行うもの。
共用カード(チェックカード・JMB郵貯ワールドキャッシュ)の利用に関するもの。
国際送金は指定された郵便局のみが取り扱うもので、日本と同じ郵便貯金業務を取り扱う国の郵便貯金振替口座宛に送金するか、為替を発行する事が可能である。
他に海外20カ国2地域の銀行宛への送金も取り扱っており、高額でなければ手数料は銀行の外国送金より廉価である。
読み込み中...