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ISBN

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

ISBN(アイエスビーエヌ、International Standard Book Number) は、世界共通で図書(書籍)を特定するための番号である。日本語に訳すと国際標準図書番号となる。

日本では、日本図書コード書籍JANコードとして使用されている。

特徴

ISBNは、各種の書籍単行本漫画など)の他、CD-ROMカセットテープマイクロフィルムなど、出版社から刊行されて出版取次書店流通する出版物におおむね適用される。ただし、日本などでは、ムックを除く雑誌にはISBNではなく雑誌コードを使用する。また、ウェブサイト広告物・ゲームなどは、国際的にもISBNの対象外である。

2006年まで(旧規格)

ISBNは10桁のコードで表され、通常4つのパートからなった。なお、この、10桁であらわされる(旧規格)ISBNコードを、現行の13桁のISBNに対して ISBN-10 と呼ぶことがある。

概要

ISBN-10は、
ISBN● - AAAA - BBBB - C

のように表示される。しかし、●、A、Bの各部分の割り当て桁数は決まっておらず、合計で9桁(必ず1桁のC部分を入れると10桁)となる範囲内で、それぞれの部分は増減する。

それぞれの部分の意味は、

チェックデジット

旧規格のISBN(ISBN-10)のチェックディジットは、「モジュラス11 ウェイト10-2」という計算法にて算出される。(チェックデジットを除いた左側の桁から10、9、8…2を掛けてそれらの和を取る。和を11で割って出た余りを11から引く) ここで、例として ISBN4-10-109205-□ のチェックデジット(□部分)を求めてみる。 10×4 + 9×1 + 8×0 + 7×1 + 6×0 + 5×9 + 4×2 + 3×0 + 2×5 = 40 + 9 + 0 + 7 + 0 + 45 + 8 + 0 + 10 = 119 119 ÷ 11 = 10 あまり 9 11 - 9 = 2

よって、このISBNのチェックデジットは 2 である。なお、計算結果が 10 になった場合、10 の代わりに X(アルファベットの大文字)を用いる。また、11 になった場合は、0 となる。

2007年以降(現行規格)

ISBNは2006年までは10桁であったが、一部のグループ記号(英語圏)で、発番可能な出版者記号(前項例示のA部分)の枯渇が目前となったため、13桁ISBNの規格が制定され、2007年1月1日に完全施行された。(それと同時に、過去に発番された10桁のISBNは無効となった。なお、無効と言ってもあくまで国際規格上のことである。書店での書籍検索・注文など、実際にISBNを利用する場面においては、過去の10桁ISBNも併用できるよう便宜が図られている場合がほとんどである。)

2007年以降の新刊書には当初から13桁の新規格ISBNが付けられており、10桁ISBNは新たに発番しない。また、過去に発番された10桁ISBNについては、その頭に 978- を挿入し、チェックデジットを計算しなおした13桁のものを正規のISBNとして取り扱う。

例(旧ISBN) 4-00-310101-4 →(現行ISBN) 978-4-00-310101-8(チェックデジットの計算法は後述)

なお、現行規格によって表されるISBNを、旧規格のISBN(ISBN-10)に対して ISBN-13 と呼ぶことがある。

概要

ISBNは13桁のコードで表され、通常5つのパートからなる。
ISBNnnn - ● - AAAA - BBBB - C

●、A、Bの各部分の桁数は決まっておらず、合計で9桁の範囲内でそれぞれの部分は増減する。

  • n部分 - 「接頭記号」: nnn は 978 または 979 のいずれか(数字3桁)である。
  • ●部分 - 「グループ記号」:2006年以前と基本的に同じ。上記解説を参照。ただし、接頭記号が異なれば、グループ記号が同じでも異なる言語圏を指す可能性もある。
  • A部分 - 「出版者記号」:2006年以前と同じ。上記解説を参照。
  • B部分 - 「書名記号」:2006年以前と同じ。上記解説を参照。
  • C部分 - 「チェックデジット」: 0 - 9 の数字1桁が入る。以前のISBNのチェックデジットとは計算法が異なり、10桁→13桁に変換する際は再計算が必要となる。
各パートの間は、ハイフン(またはスペース)で区切りを付けるのが正式な表示法である。(区切りを付けなくても書籍を特定する上での問題はない。)

チェックデジット

現行規格のISBN(ISBN-13)のチェックデジットは、JANコードと同じく、「モジュラス10 ウェイト3・1(モジュラス10 ウェイト3)」という計算法にて算出される。(チェックデジットを除いた一番左側の桁から順に1、3、1、3…を掛けてそれらの和を取る。和を10で割って出た余りを10から引く。ただし、10で割って出た余りの下1桁が0の場合はチェック数字を0とする。) ここで、例として ISBN978-4-10-109205-□ のチェックデジット(□部分)を求めてみる。 9×1 + 7×3 + 8×1 + 4×3 + 1×1 + 0×3 + 1×1 + 0×3 + 9×1 + 2×3 + 0×1 + 5×3 = 9 + 21 + 8 + 12 + 1 + 0 + 1 + 0 + 9 + 6 + 0 + 15 = 82 82 ÷ 10 = 8 あまり 2 10 - 2 = 8

よって、このISBNのチェックデジットは 8 である。

歴史

1966年英国で開発された、SBNと呼ばれるイギリス国内向け規格の利用が始まった。これが国際標準化機構(ISO)1970年に採用され(ISO 2108)、ISBNとなった。

日本は、1981年にISBNに関する国際的な枠組みに加盟。その後、1988年JIS X 0305 として日本工業規格になっている。出版関連の団体によって設立された有限責任中間法人日本出版インフラセンターに所属する日本図書コード管理センターが、管理している。

なお、出版物()に関する国際標準化機構の国際規格は、ISBNの他に、逐次刊行物(雑誌)のシリーズごとに付与される国際標準逐次刊行物番号ISSN)がある。日本では、国立図書館である国立国会図書館が、ナショナル・センターとして管理している。

日本国内における運用

日本では、ISBNに、Cコード(読者対象、発行形態、内容を分類した4桁の数字)や本体価格を加えた日本図書コードが、1981年から徐々に導入され、図書の裏表紙などに表示され、図書館などで使用されている(導入前は、1970年に制定された日本独自の書籍コードが使用されていた)。

また、日本図書コードを JANコードの体系に組み入れた書籍JANコード1990年に制定されており、2段のバーコードで表示され、書店などの出版流通で使用されている( 978- か 979- から始まる1段目がISBN用。2段目はCコードなどを表示)。これらのコードの表示は強制ではなく、登録費用もかかるが、日本の新刊ではほぼ完全表示されている。

日本では2007年1月以降に新刊として発売される書籍から、これまでの10桁の表示の前に 978- を挿入(の上、チェックデジットを再計算)した13桁を表示する。改定後のISBNは、これまでの書籍JANコード(の1段目)と完全に一致する。

なお、既刊書のISBN桁数書き換えは、可及的速やかに行なうこととされているが、書籍JANコードが表示されている限り流通上の支障は相当期間生じないため、書き換えのタイミングは出版者に任されている。すなわち、当面の間、10桁表記と13桁表記の書籍が混在することとなる。

国立国会図書館では、既に収蔵されている過去の資料およびそれをもとにした書誌情報のうち ISBN-10 で管理されているものについて、新たに ISBN-13 を付与しないこととしている。

関連文献

  • 湯浅俊彦・著 『出版流通合理化構想の検証 - ISBN導入の歴史的意義』 ポット出版 2005年10月 ISBN 978-4-939015-80-9

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