読み込み中...Lotus Notes(ロータスノーツ)とは、IBMが発売しているグループウェアソフトパッケージの名称。もともとは、「Lotus 1-2-3」などのアプリケーションで知られていたロータス社が開発・販売していたものであるが、ロータス社のIBMによる買収に伴い、IBMが扱うこととなって現在に至っているものである。カスタマイズ性が非常に高いのが特徴である。
Lotus Notes/Dominoは、IBMソフトウェア事業部のグループウェア(コラボレーション・プラットフォーム)製品である。
Lotus DominoにLotus NotesやDomino Web Accessでアクセスするハイブリッド型グループウエアであるが、電子メール・掲示板・データベース・スケジュール管理などの機能を備え、大企業・防衛省・自衛隊でも採用・普及しており、特に都市銀行での普及率は100%である。IBMテクニカルサービスによる平成18年度の普及率調査では、300〜999人規模の企業(9229社)で24%、1000〜4999人規模の企業(2552社)で38%、5000人規模以上の企業(385社)においては55%であると報告(ただしこの普及率には、保守目的でのライセンス購入などが含まれていないため、実際の割合は更に高いとされている)されている。
それまではシステムの活用といえば大型コンピュータからの数値データの還元帳票が中心であったのに対し、Lotus Notes では、掲示板機能による非数値データの共有、あるいは電子会議室機能、が特に注目された。
Notes/Dominoは、オープンシステム向けのパッケージにもかかわらず、オフコン上のCOBOLアプリケーションと同じように、レガシーマイグレーションの対象とされている。これは、Lotus社が、Microsoftとのシェア争いの中で、Notesを低機能で旧式なグループウェアソフトの段階から、泥縄式の機能拡張をしてしまったがゆえという指摘もある。
開発言語(後述)による開発が可能であり、現在で言うところのリッチクライアント的な要素を先進的に持っていた。
もともとユーザ部門だけでグループウェアシステム構築が出来ることを目的としていた。しかし(特に日本市場では)高度な機能(カスタマイズ)が求められたために、SIerに依存する開発が必要な拡張機能を多く含むようになった。
Webブラウザをクライアントソフトとして利用できるサイボウズ Officeや普及率の高いOutLookをクライアントとして利用できActive Directoryとの連携が容易なMicrosoft Exchange Server(近年ではSharePoint Serverもセットにして)が主な競合製品である。このような製品に対し、NotesのPIM機能を限定的に使用できる「Domino Web Access」などの製品も出ている。
現在稼動しているバージョンの(おおむねR5や6が多いようだ)サポート期限切れを契機に、7や8へのバージョンアップを行うか、他のシステムへの乗換えを行うか、検討する企業も出てきている。
システム的には、Notes/Dominoは「分散環境で有効な強力な相互複製機能を備えた、非定型文書の電子化が得意な、汎用的な文書データベース(各アプリケーションDBの基盤)」といえる。
すぐに使えるサンプルアプリケーションDB(会議室など)も付属するとはいえ、「構築には手間と時間がかかるが、ワークフローなど複雑なものでも運用に乗ると回りやすい」という指摘もある。このため(IBMの主要顧客が多い層ということもあるが)、上記のように大規模な企業(群)・組織(群)になるほどシェアが高いと言える。
これに対して、競合製品であるExchangeはベースはメールベースの製品であり(高度な機能では複数のサーバ製品を組み合わせる必要がある)、サイボウズなどは用意されたWeb画面を手軽にすぐに使える製品であるため、同じ「グループウェア」でも、本来の製品コンセプトはかなり異なるといえる。
サイボウズやOracleなどのWeb系グループウェア陣営からは「ノーツは古典的なクライアントサーバモデルのクライアントであり、配布・保守・管理が大変で、レガシーである」と批判されるが、Webクライアントもサポートしている(ただしNotesクライアントと比較すると、同じ情報にアクセスしても、表現力の差はある)。
また、エンタープライズ環境においてより高いシェアを誇るため、クラスタ化や、それを作成するためのレプリケータなどがあり、負荷分散のための機能は充実してる。しかしDWA(後述)でアクセスする場合には、DWAのアクセス先としてDominoサーバに登録するアドレスに仮想アドレスを割り振ると、DominoのHTTPタスクが起動しないなどの問題がある。
8から、Notesクライアントは各OSで動くネイティブアプリケーションから、オープンソースソフトウェア(OSS)の統合開発環境でもあるeclipse上で動くプラグインに変更された。これにより、eclipse上で動く他のプラグイン(アプリケーション)と連携が容易となった(さらにオープンになった)とされている(ただし本格的な実績はこれからである)。
Lotus Notesの基幹となるサーバソフトウエア。日本ではNotesサーバあるいはDominoサーバと呼称される。(便宜上、ここではDominoと呼称する。)構築時の設定によっては、HTTPサーバ・SMTPサーバの機能などを持つ。データ部分に数多くのデータベースをデフォルトで設置されており、更に追加、編集する事ができる。DB構成によって、Dominoの果たす機能は大きく変わる。
Dominoを操作するためのクライアントソフトウエア。Microsoft Exchangeに対するOutlookのような存在。メールやカレンダーなど、基本的な機能に加え、サーバの詳細な設定を操作できる(ただし、設定にはサーバのIDファイルや、管理者IDおよびパスワードが必要)。また、後述するDesignerやAdministratorの機能を使用することで、より高度な設計を行うことが可能である。
なお、8では下記二つのバージョンがあるStandard版はEclipse上に展開するため、下記のような違いがある。
通称DWA。6.5以前はiNotes Web Acsess (IWA) Dominoサーバ内に設置されたメールボックスに対して、ブラウザでアクセスすることで、PIM機能が使用可能となる機能である。Microsoft Exchangeに対するOutlook Web Acsessのような存在であり、Lotus NotesのインストールされていないPCにおいても、受信したメールや、Lotus Notesで作成したカレンダーなどが限定的に閲覧できる。しかし送信元のメール形式によっては、Lotus Notesで表示すると正常に表示されるが、DWAで表示するとバグで表示できない場合もある。ただし、DWA専用に用意されたActiveXを導入すると、バージョンによっては若干機能が向上する。
もっとも初めにWWWベースでのNotesの利用を可能にしたのは、Notes 4用のアドオン「Web Publisher」だった。この機能はサーバの管理するデータをバッチ処理でHTMLに変換するものであったが、この機能はダイナミックにHTMLを生成する方式へ進化し、次バージョンのNotes 4.5からNotes Server本体に統合されたことが、サーバを「Domino」(ドミノ)と呼ぶきっかけになった。DominoR5.0.8からiNotes Web Accessに名称を変更し、更にLotus Notes/Domino 6.5で、Domino Web Accessに名称変更された。しかしLotus Notes/Domino 7.0.2現在でも、DWAファイル格納フォルダは[iNotes]のままである。
海外ではサーバを「Domino」、専用クライアント(のみ)を「Notes」と呼ぶが、日本ではサーバを「Notesサーバ」あるいは「Dominoサーバ」、専用クライアントを「Notesクライアント」と呼ぶ場合が多い。
R4までは世界共通で「Notesサーバ」「Notesクライアント」だったが、R4.5でサーバがWebサーバ機能(インターネット標準)を統合する際に、海外では「圧倒的な新製品」という想いを込めて「Dominoサーバ」と改名したが、日本市場ではNotesの認知度を生かすべきとの判断から「ノーツドミノサーバ」(これに相当する英文表記は存在しない) という呼称を独自に採用した。(後に日本でも「Domino」へ改名する)ロータス・デベロップメント社が開発し有力製品に成長したが、ロータス社ごとIBM社が買収したため、現在ではIBMソフトウェア事業部の5ブランドのうち、「ロータス・ソフトウェア」の中核製品となっている。
レイ・オジーが「ノーツの父」とされている。
Lotus 1-2-3で使われたマクロ言語とほぼ同様の構文の式言語、更にはLotusSuperOfficeなどでも共通化が進められたLotus Scriptが利用可能。R5からは更にJavaScriptが使用できる。
Lotus Dominoサーバを管理するための管理者用クライアントソフトウエア。グループ化したDominoサーバ群を一括管理したり、遠隔地からでもこのソフトウエアを使用することで、Dominoに対して直接コマンドを送信することができる。ACL(アクセス操作リスト)やディレクトリリンクなどの設定をする際には、このソフトウエアを使用すると便利である。
DBのソースコードに対して直接入力したり、一からDBを設計する開発者用クライアントソフトウエア。
Lotus Dominoの機能の一つ。ひとつのOSに対して複数のDominoサーバを構築し、起動させるための機能。
基幹部分を共有し、個別に設定された部分のみ別パーティションへ設置することで、複数台のDominoサーバを稼動させる事が出来る。そのことがこの機能名の由来ともなっている。
基本的には、Cドライブにプログラム(基幹部分)をインストールし、DやEなどにデータ(個別に設定・作成されたデータなど)を設置する。エンジンを共有しているため、負荷は実質1.5倍程度であり、それぞれに別の役割を持たせたい場合には非常に効率の良い構成を構築する事が出来る。特にエンタープライズ環境のような、多数のユーザがアクセスする環境では、往々にしてネットワーク負荷が非常に高くなってしまう。そのためDominoサーバ毎にネットワークカードを割り当て、サーバ単体に対してのアクセス負荷を分散することが出来る。ただし、サーバに対する物理負荷は当然変わらない。
Dominoの機能のひとつであるディレクトリリンクとは、Dominoサーバのデータを設置したディレクトリ(Dominoデータディレクトリ)内から、他パーティションのディレクトリや外付けHDD、ストレージサーバなどにリンクを作成し、リンク先があたかも同一ディレクトリであるかのように、Dominoサーバが振舞わせる機能である。
主にリソース対策や、データ拡散などを目的に使用される。
従来設置してあったHDDでは容量が足りなくなった場合、データの整理や削除・またはHDDをより大容量なものに交換する必要があるが、そういった手間を省略するため、他のパーティションにもスペースを占有する機能である。そのため、データの拡散化も可能であるため、万一HDDが破損してしまった場合の保険にもなりうる。
Dominoサーバによる悪意ある異常コード削除機能。Dominoサーバに設置されたメールボックス宛に送信されたメールに、悪意あるActiveXやJAVA SCRIPTなどを発見すると、そのメールのヘッダごと削除してしまう機能。ただしNotesではメールを正常に表示できるが、DWAで表示した場合には、ACFの誤作動が原因で本文が丸ごと消失してしまうなどの問題点もある。
Hot Fixは、そのバージョンにおいて重大な障害が発覚した際、その障害を回避および修正するためのパッチで、IBMのカスタマーサポート担当部署と文書による合意を取り交わしたうえで、限定的に提供される。Fix Packとは異なり、特定の障害の修正のみを目的としたものであって広範なテストはされていないため、適用には注意が必要である(Fix PackはWindowsのService Packとよく似たもので、IBMのWebサイトから自由に入手できる)。
ネットワーク負荷を分散するため、一つのOSに複数のNICを設置することで、それぞれの負荷を2分の1に分散することができる。ただし、一つのOSに複数のDominoサーバを起動させ、個々のDominoサーバに対して物理的にIPアドレスを割り振ると、Dominoサーバへのアクセスに対して、OSがランダムでそのアクセスを振り分けてしまう事がある。そういった障害を回避する目的で、それぞれのIPアドレスとホスト名をバインドすることで、回避することができる。ただし、ロードバランサーを経由してアクセスを割り振る場合、ロードバランサーの仮想アドレス名をDominoサーバのIPアドレスとバインドする事ができないため、パーティションサーバで構成されたDominoサーバの、レプリカを別OSに設置するといったことが不可能ではないにしろ、構築側の工夫が求められる(redirect.nsfなどを改造するなど。ただし、カスタマイズすることによって、IBM社のサポート外になってしまう恐れがあるため要注意)。
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